Plectrum Electrum -Digi- の感想

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ただ単純にプリンスの弾くギターと、ギターの音色が大好きなだけの私は、殿下の良きリスナーではないのかも知れませんが、でもだからこそこのアルバムは最高です。Ｒ・ブラックモアやＢ・メイみたいに一聴してすぐわかる個性的な音と、Ｋ・リチャーズやＪ・ペイジのように手癖の格好良さに痺れてしまうギターフェチには、このプリンスの７０年代ハードロックとファンクテイストをたっぷりに、黒っぽさを溢れさせた演奏に鼻血が出ます。いろんな引き出しを持ち、またその奥が果てしなく深いプリンスですが、今回は2枚同時発売で、室内変態ポップの“Art Official Age”と完全に分けることにより、恰好良さを凝縮させたようなシンプルなアルバムになったのは、ひねくれもののプリンスではなかなか味あわせてくれない楽しさと喜びです。お姉ちゃん3人をはべらせてのこの企画は、プリンスにとっては半分遊びみたいなものかも知れませんが、でも女性ＶＯのバックでは控えめにリフを弾いたりもしてるところからは、結構本気のような気もします。
もう1枚の方はちょっとピンとこない私ですが、“ＦＵＮＫＮ　ＲＯＬＬ”というパーティーチューンのみどちらのアルバムにも収録されていて、このアレンジの違いでそれぞれのカラーの違いを思い知れとでもいったところは、プリンスにしては随分親切なリリースの仕方だなぁと思いました。それにしてもこのトラックのグルーブは、久しぶりに腰にきました。この女性トリオもすごい！流石プリンス、いいの拾ってくるなぁ。