大人のロック! 特別編集 ポール・マッカートニー 心のサウント 全活動・全作品パーフェクトブック (日経BPムック) の感想

今年は沢山の洋楽本がオーヴァーアメリカボックス発売に合わせてポール特集をして、どれも面白かった。自分は最後に出たこのムックが一番良かった。
巻頭にポールの最新ツアー情報とオーヴァーアメリカ・ロックショウの記事がのっている。ロックショウの劇場レポートが面白かった。雑誌の先行記事はうれしいが、後追い記事は後で何回も読み返せるから良い。
この後から“全活動・全作品パーフェクトブック”がはじまる。[Part 1]はいろんな人が書いた読み物とかんたんなポールの歴史。割りとあっさりしている。ポールの事を喋っているようでほとんど自分の事しか喋ってないKANのインタビューは謎(笑)。他の人はちゃんとポールの考察をしているので安心。
[Part 2]は全アルバムを同じ時代のイギリス版シングルや映像作品とあわせて紹介している。レコードとCDでカップリング曲が違うシングルも全部ジャケット写真つきでのせているしミックス違いも解説している。15年位前のレココレの“ソロワークス”の後、ポールのソロ作をまとめた本はなかったのでうれしい。このコーナーだけでも買う値打ちあり。
[Part 3]はライヴ活動と関連作品紹介でポールの写真満載。同じスタッフが作った“THE DIG Special edition”ポールライヴ特集ムックほど資料性は高くないが、DVDになってないライヴのポールの服装を細かく書いてあったりしてミーハーな所に変にマニアックで面白かった。
[Part 4]はクラッシックやファイヤーマンや書籍やアニメの紹介。大概の洋楽本は適当に流す所なのに、手抜きしないで真面目に解説しているのが凄い。自分はこの分野にはあまり手を出していないが、面白く読んだ。
どのコーナーも洋楽本特有の偉そうな評論や邪魔な脱線がないので読みやすい。全部のジャケットがカラーなのもポイント高し。
（2013.7.16追記）
ポールの4回目の来日公演が正式に発表されましたね！ほとんどのファンが予習不要でしょうが、コンサート前の過去の歴史の復習に、この本は最適だと思います！