憑物語 の感想

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参照データ

タイトル憑物語
発売日販売日未定
製作者西尾 維新
販売元講談社
JANコード9784062838122
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » ライトノベル

購入者の感想

シリーズ13冊目はファイナルシーズンの開始作.幕引きへの『序章』という様相が色濃く出た一冊です.

流れはよくも悪くもこれまで通り,雑談メインの前半からシリアスへ,そして最後はあっさり目.
ただ,今回の雑談は正直なところかなりしんどく,言葉遊びとは言いがたい屁理屈をこねる序盤は,
伏線があれこれ含まれているのは理解しつつも,あれほどまでに引っ張る必要があるのかが疑問です.
また,妹たちとのじゃれ合いは食傷で,メタトークもスベり気味,今さら感がある説明が目立つのも…?

とはいえ,それまでのヒロインたちと同じく,過去への代償を少年が求められるくだりには惹かれ,
大きな『縛り』を背負うことを決断し,そして向かおうとする先には,否が応でも気にさせられます.
何より,この『舞台』を仕組んだ存在への言及は,「いよいよ!」という高揚感と不安感が入り混じり,
あの男やあの少女,あの委員長,それとも別人が…と,様々な人物の姿が見え隠れするのもなかなかです.

サブタイトルの少女については,最後への扉を開くため,そしてそれを閉じるためのカギという印象.
ここ最近の作品と同様,『彼女の物語』ではないように感じましたが,結構,登場や活躍もありますし,
ラストを見る限り,周りの人物も含めてまだ出番はありそうで,それぞれその『役回り』が気になります.

本作で起きた『問題』など,多くは解決せずに先送りでしたが,終焉への『道筋』は悪くはないはずで,
問題はそこへ至るまで,つまり序盤のやり取りで,そのあたりをもう少し何とか…という思いが残ります.

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