事件屋稼業 2 (2) (アクションコミックス) の感想

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参照データ

タイトル事件屋稼業 2 (2) (アクションコミックス)
発売日販売日未定
製作者谷口 ジロー
販売元双葉社
JANコード9784575934366
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

‘81年に双葉社から発売された「事件屋稼業」(何度か加筆・再版あり)、’83年以降日本文芸社から発売された「新・事件屋稼業」(一度?の再版あり)の全作品をまとめて、‘96から97年に双葉社から再版されたシリーズである(全6巻)。これで事件屋稼業の全作品が一つのシリーズに収録されたことになる。

関川夏央、谷口ジローの黄金コンビによる『劇画』の傑作である。

物語の設定、当時の谷口ジローの描く絵、登場人物のセリフとユーモアが70年代の濃厚な雰囲気を漂わせている。どちらが先かはわからないが劇画版探偵物語である。

主人公深町丈太郎は私立探偵である。せこく意地汚いが、別れた妻と娘を忘れることのできない、どこか憎めないところのある、とぼけたちょっと優しい中年である。ヤクザの黒崎は哲学的だし、刑事の後藤田は小悪党である。物語は深町が巻き込まれる、あるいは自ら進んで飛び込んだ事件を中心に展開する人間の悲喜劇である。

深町が初めて登場した‘80年頃の谷口ジローの絵は、人物の線も太く劇画的(シリーズ後半には線が少し細くはなり現在の絵に近づくのだが…)であり、背景も現在ほど緻密には描かれていない。背景の中に人物が溶け込んでいるかのような現在の画風とは異なり、人物が絵の中心となっている。

このコンビによる「坊ちゃんの時代」は文芸的雰囲気の漂う傑作であるが、このシリーズは『劇画』の傑作である。この作品が最初に描かれてからもう25年以上が経っている。年老いた深町丈太郎も見てみたいものだ。

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双葉社から発売された谷口 ジローの事件屋稼業 2 (2) (アクションコミックス)(JAN:9784575934366)の感想と評価
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