武術の科学 ルールに縛られない戦闘術の秘密 (サイエンス・アイ新書) の感想

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参照データ

タイトル武術の科学 ルールに縛られない戦闘術の秘密 (サイエンス・アイ新書)
発売日販売日未定
製作者吉福 康郎
販売元ソフトバンククリエイティブ
JANコード9784797369021
カテゴリ » ジャンル別 » スポーツ・アウトドア » スポーツ

購入者の感想

実際にその武道をやっている人間にとっては、「なるほど、この技はこういう物理的合理性があって成り立っているのか」と確認できます。
例えジークンドーは知らなくとも打撃系格闘技を嗜んだ身であれば打撃の項は自身の経験を思い出しながら興味深く読むことが出来ます。
私は今現在打撃系格闘技と居合道をやっており、また高校時代は弓道部だった関係もあり六章崩しの科学と七章気・心の科学以外はそれなりに納得しつつ面白く読むことが出来ました。
しかし、この六章七章はその道の達人との体験談の域を脱しておらず、動画分析を始め可能であろう科学的分析がありません。挙句「科学的解明の糸口は見つかりそうにありません」と締められ、最終的には唯物論の否定となり、どこがどう「科学する!」なのかよく分からない本になってしまっています。
もちろん、その達人の技を体験できれば「なるほど!}とそれも納得できるかもしれません。しかし、そんな体験をできる人が限られる以上、そして「武術の科学」と銘打った著作である以上は頑張って科学的解明に挑戦してほしかったと思います。
吉福先生の著書は約30年前に福昌堂から発行された「最強格闘技の科学」以来久々の購入でしたが、いつの間にやらトンデモ科学本みたいになってしまっていたのには少々ガッカリしました。
それでも一章から五章まではしっかりと物理的解説がされているので、技の理合いの再確認として有効だと思います。

「格闘技の科学 力学と解剖学で技を分析! (サイエンス・アイ新書) 」の続編です。
はじまりは、なぜかジークンドーの理合いの解説が多いです。
(それ以外の格闘技は、前書で解説済みだからでしょうか・・・)
今回の主題は、武器を用いた武術のようです。
刀の話に始まり、抜刀の仕方、刀VS刀 や 刀VS槍 での戦いにおける理合いなどが、科学的に解説されています。
刀VS槍、リーチが長い槍が有利なのは自明な気がしますが、モーメントを用いた解説により、「なぜ有利なのか?」「どう対抗すれば良いのか」について説明されています。
弓矢において、洋弓と和弓の引き方の違いや、「なぜ射る際(離れ)に手首を返すのか?」についても解説があります。
(左手の手首を返さないと、離した弦が左手に当たって痛いからだと思っていたら、矢の進行方向に関わる科学的な理由があったのですね)
ヌンチャクとかマイナーな武器も解説されています。
最終章の「気」に関しては、まだ医学的でないというか、推論を脱していない解説に留まっており、ツメが甘いようにも思うので、星1つ減です。

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