呪いと日本人 (角川ソフィア文庫) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル呪いと日本人 (角川ソフィア文庫)
発売日2014-08-14
製作者小松 和彦
販売元KADOKAWA / 角川学芸出版
JANコード登録されていません
カテゴリ »  » ジャンル別

購入者の感想

本書のコンセプトは、第1章の展開では著者のフィールドワークに基づく(高知県物部村などに見える)「いざなぎ流」の「呪詛」(すそ)信仰(24〜25頁)の形態・起源・歴史的特質など、即ち「呪詛」の“民俗誌”と言うべきものが窺える。しかし第2章以下では日本人(支配層)に信仰されてきた様々な「呪詛」や「ケガレ」、「調伏」などの形態、由来、儀式的意義などの変遷や歴史的連関を歴史的史料等から考察するもので、全体としては“民俗史”と言うべきであろう。このページの上の「商品の説明」にも、「日本の文化史において『呪い』とは何だったのか……呪いを生み出す人間の『心性』に迫る、もう一つの日本精神史」との紹介が的を射ている。本書の構成・内容は、プロローグとエピローグを除いて、(1)甦る「呪い」の世界ーー高知県物部村に残る「いざなぎ流」信仰の詳細と「呪詛」(すそ)、陰陽道との関係、呪詛の起源と報酬ほか、(2)なぜ、人は「呪い」を恐れるのかーー長屋王の変と呪詛、藤原仲麻呂の乱から平安京遷都の経緯と呪詛事件、怨霊・祟りと「御霊信仰」、陰陽道と密教の意義、菅原道真・崇徳上皇の怨霊信仰と経緯ほか、(3)どのように呪うのかーー記紀神話に観る「とこう」、「蠱毒」と「厭魅」、吉備真備・安倍晴明の陰陽道、密教の調伏法、空海・後醍醐天皇・武田信玄・上杉謙信らの呪詛(調伏)、丑の刻参りの作法と由来ほか、(4)「呪い」を祓う方法ーー「ケガレ」と「ハレ」(晴らい・祓い)、『枕草子』に観る調伏法、「ケガレ」の視覚化とスケープゴートほか、以上の4章からなる。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

呪いと日本人 (角川ソフィア文庫)

アマゾンで購入する
KADOKAWA / 角川学芸出版から発売された小松 和彦の呪いと日本人 (角川ソフィア文庫)(JAN:登録されていません)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.