動学的一般均衡モデルによる財政政策の分析 の感想

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タイトル動学的一般均衡モデルによる財政政策の分析
発売日販売日未定
製作者江口 允崇
販売元三菱経済研究所
JANコード9784943852346
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 財政学

購入者の感想

レビュー改訂、2014/02。動学的確率的一般均衡(DSGE)、ルーカス批判の意義を説明した1章は、
そのまとめ方と説明のわかりやすさが、10ページとコンパクトながら何気に素晴らしい文章だと思う。
そして2章。他の文献じゃ何より難しい対数線形近似を、これでもかとわかりやすく丁寧に説明。
その例題もたっぷりで良い訓練になる。
3章ではニューケインジアンモデル(特にCalvo型のNKPC)を式展開をほとんど端折らず説明。

Sims(2002)の連立差分方程式における合理的均衡解と、Blanchard-Kahn条件のつながりについて、
2章のP25の、予測誤差という概念の導入の説明が、これまたわかりやすい。
予測誤差「ηt」は、前期の予想値と今期の実現値の乖離であり(2.68式と2.69式を参照)、
「モデルの中のフォワードルッキングな変数の数だけ設定する。」

P30。連立の動学方程式なのだから、固有値が1より大きいと発散してしまう。あるいは、
1より大きい固有値の数と、先決じゃない変数(を制御変数とかジャンプ変数と呼ぶ)の数が
等しくならなければならない。<Blanchard-Kahn条件
モデルに将来変数の期待値が入ってくるD(S)GEでは、合理的期待均衡解が一意に定まるためには、
1より大きい固有値の数と、予測誤差の数が等しくならなければならない。
2章2節の「対数線形近似」と、2章4節の「シミュレーション」は、入門としてとても素晴らしい。

4章の説明も、コンパクトなのにも関わらずわかりやすい。素晴らしい。
1:ディープパラメータを、先に個別の実証研究などから推定して、数値を設定=カリブレーション
2:1とは違って、ある程度の幅を持って(分布として)同時に推定しよう=DSGEのベイズ推定
3:具体的な考え方の順序は、まず連立差分方程式は、状態空間モデルの遷移方程式と同じ形式となる。
4:後は観測データから得られる観測方程式とともに(カルマンフィルターで)尤度関数が作れる。

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