精神 [DVD] の感想
参照データ
タイトル | 精神 [DVD] |
発売日 | 2010-07-24 |
監督 | 想田和弘 |
出演 | ドキュメンタリー映画 |
販売元 | 紀伊國屋書店 |
JANコード | 4523215054331 |
カテゴリ | DVD » ジャンル別 » 日本映画 » ドキュメンタリー |
購入者の感想
「紙に四角を描いて、その上に丸を3つ、バランスよく描いてください」
と山本先生が授業で言う。
生徒である看護師たちは(そして視聴者も)自分のイメージを紙に描く。
結果、それぞれ描いた四角と丸の組み合わせはバラバラで、驚かされる。
このようなコミュニケーションの齟齬を重ねて、私たちは日々暮らしている。
伝えたはずなのに、伝わらない。理解したつもりでも、わかっていない。
そして、精神障害はその齟齬と同じ地平にあることを、この実験が伝える。
伝えることは難しい。
だからといってその解決は伝えられない人に伝える技術を伸ばす訓練をすることではなく、
聞く人々が、伝えたい人の声を丁寧に聞くことからはじめなければならない。
語り手ではなく聞き手の姿勢、伝える人ではなく、聞く人のコミュニケーション、そこにこの映画の一つの主題がある。
どうせ伝わらないと諦めている人の声に耳を澄ませる。
精神障害は、私たちの隣人であり、私たちの心の一部である。
患者たちの、言葉は一つ一つが不安定だけれど、
四角と丸の図が多様であるように、理解の齟齬とその積み重ねが、コミュニケーションの豊かさを生む。
齟齬や誤解、不安定さがもたらすコミュニケーションの豊かさを楽しむ、そこから少しだけ気持ちが明るくなったり、不安が楽になったりする。
正確さ、誤解のなさ、一貫性、そんな窮屈なコミュニケーションから一歩進んでみる映画です。
と山本先生が授業で言う。
生徒である看護師たちは(そして視聴者も)自分のイメージを紙に描く。
結果、それぞれ描いた四角と丸の組み合わせはバラバラで、驚かされる。
このようなコミュニケーションの齟齬を重ねて、私たちは日々暮らしている。
伝えたはずなのに、伝わらない。理解したつもりでも、わかっていない。
そして、精神障害はその齟齬と同じ地平にあることを、この実験が伝える。
伝えることは難しい。
だからといってその解決は伝えられない人に伝える技術を伸ばす訓練をすることではなく、
聞く人々が、伝えたい人の声を丁寧に聞くことからはじめなければならない。
語り手ではなく聞き手の姿勢、伝える人ではなく、聞く人のコミュニケーション、そこにこの映画の一つの主題がある。
どうせ伝わらないと諦めている人の声に耳を澄ませる。
精神障害は、私たちの隣人であり、私たちの心の一部である。
患者たちの、言葉は一つ一つが不安定だけれど、
四角と丸の図が多様であるように、理解の齟齬とその積み重ねが、コミュニケーションの豊かさを生む。
齟齬や誤解、不安定さがもたらすコミュニケーションの豊かさを楽しむ、そこから少しだけ気持ちが明るくなったり、不安が楽になったりする。
正確さ、誤解のなさ、一貫性、そんな窮屈なコミュニケーションから一歩進んでみる映画です。