これが潜水艦だ―海上自衛隊の最強兵器の本質と現実 (光人社NF文庫) の感想

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タイトルこれが潜水艦だ―海上自衛隊の最強兵器の本質と現実 (光人社NF文庫)
発売日販売日未定
製作者中村 秀樹
販売元光人社
JANコード9784769825715
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 軍事 » 軍事入門

購入者の感想

「(現代の潜水艦の)対水上戦は、航空機、水上艦をはるかにしのぐ能力を発揮できる。あらゆる水上目標を攻撃可能であり、それも雷撃という破壊力が桁違いの手段を用いることが出来るのである」「同盟国の世界最強の米海軍にしてこうなのだから、よその国には潜水艦が攻撃困難な目標は見当たらない。どの海軍と事を交えても、海上自衛隊潜水艦は、有事には十分な活躍をすると期待してよい」。

文庫本なので見た目は小さいが、読みごたえのある本だった。著者は海上自衛隊潜水艦の元艦長。機密保持の為、潜水深度などの定量的な数字についてはさすがにぼかしてあるが、定性的な説明はかなり詳しい。

食事やトイレなどの艦内生活、浮上や潜水の仕組み、海上自衛隊の特徴なども説明してあるが、なんと言ってもこの本の醍醐味は、潜水艦の任務、運用、強み、弱み、といった作戦行動の詳細な説明にある。特に、第一章の「海上自衛隊潜水艦の実態」は白眉である。「潜水艦については、多くの誤解と先入観がある」という著者が最初に指摘しているポイントが良く理解できた。

その一方で、海上自衛隊には多くの問題があることも随所に指摘されている。現場の責任者を長く務めていただけあって、かなり具体的で生々しい。軍事に関心の薄い方には難しいかもしれないが、貴重な一冊だ。

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