官僚の責任 (PHP新書) の感想
参照データ
タイトル | 官僚の責任 (PHP新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 古賀 茂明 |
販売元 | PHP研究所 |
JANコード | 9784569798059 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門 |
購入者の感想
官僚と言う人たちが元々優秀な人たちの集まりであることは間違いないでしょう。
そういう人たちがどうやってだんだんバカになっていくのかが、よくわかるという点で良い本だと思います。
古賀さんは今でこそいろいろ批判ができるのでしょうけど、霞が関の中にいるときは、結局長いものにまかれる状態であったわけですから、そういう意味で既得権を是が非でも放すまいと躍起になっている、あさましい官僚の仲間だったわけです。今更批判しても。。。と、言う気がしなくもないです。
私もその昔、国家一種試験に合格して霞が関に面接に出かけた1人ですが、東大でなければヒトでなし、試験の結果なんて関係なし、コネがすべてという面接官の態度にうんざりし、結局公務員にはなりませんでした。そういう人は多かったと思います。古賀氏も著書の中で述べていますが、公務員試験改革は必要かもしれません。現状、公務員試験は空いているポジションの何倍もの合格者を出し、成績順ではなく、おもに東大のコネだけで採用されており、この事実がなくならなければ何も変わらないでしょう。現状の試験制度を変えなくても、成績順に採用が決まる仕組みにするだけでも、全く結果は違ってくると思うのですが。やはり東大卒の古賀氏は東大生だけが上位合格者であると錯覚しているようで。。。著書の中でも、世の中の常識に疎いと思われる個所はいくつも散見されます。所詮ヌル湯につかっていた官僚と思わせる点で星3つ。
そういう人たちがどうやってだんだんバカになっていくのかが、よくわかるという点で良い本だと思います。
古賀さんは今でこそいろいろ批判ができるのでしょうけど、霞が関の中にいるときは、結局長いものにまかれる状態であったわけですから、そういう意味で既得権を是が非でも放すまいと躍起になっている、あさましい官僚の仲間だったわけです。今更批判しても。。。と、言う気がしなくもないです。
私もその昔、国家一種試験に合格して霞が関に面接に出かけた1人ですが、東大でなければヒトでなし、試験の結果なんて関係なし、コネがすべてという面接官の態度にうんざりし、結局公務員にはなりませんでした。そういう人は多かったと思います。古賀氏も著書の中で述べていますが、公務員試験改革は必要かもしれません。現状、公務員試験は空いているポジションの何倍もの合格者を出し、成績順ではなく、おもに東大のコネだけで採用されており、この事実がなくならなければ何も変わらないでしょう。現状の試験制度を変えなくても、成績順に採用が決まる仕組みにするだけでも、全く結果は違ってくると思うのですが。やはり東大卒の古賀氏は東大生だけが上位合格者であると錯覚しているようで。。。著書の中でも、世の中の常識に疎いと思われる個所はいくつも散見されます。所詮ヌル湯につかっていた官僚と思わせる点で星3つ。
「天下りの仕組みを守ることが、霞ヶ関の『文化』として共有されているのである。いわば霞ヶ関自体が壮大な互助会と言っても過言ではないのだ」。
やっぱり日本ってこうなんだなと、思わずため息をついてしまった。官僚組織の実態を暴露している本。年功序列で身分が保障された硬直的な組織の中で、「権限、予算、天下りの三点セット」を生み出して死守する巧妙なスクラム体制。著者は「人材の墓場」とまで断言している。読んでいて少し残念な気持ちになる。政治家のダメぶりもよくわかる。著者は元経産省大臣官房付。
ただ、役人たちを非難するのは簡単だが、けして一部とはいえないこのような実態をみると、そもそもシステムとしての日本の官僚制度に本質的な欠陥があるという印象が強く残った。実際、著者もそのようにみており、後半で様々な改革案を披露している。
「要するにインセンティブの問題なのだ。国民のために尽くしたら報われず、省のために智恵を絞ったら高い評価を得られる構造が問題なのだ」。
本書にもあるが、選挙の度に入れ替わる政治家とは異なり、官僚は本来長期的な視点で仕事ができる立場だ。その役割の重要さと元々優秀な頭脳が多く集まっている点を考慮すると、こんな彼らをもっと活かす方法はないのだろうか。いろいろ考え込んでしまった。一読の価値がある本である。
やっぱり日本ってこうなんだなと、思わずため息をついてしまった。官僚組織の実態を暴露している本。年功序列で身分が保障された硬直的な組織の中で、「権限、予算、天下りの三点セット」を生み出して死守する巧妙なスクラム体制。著者は「人材の墓場」とまで断言している。読んでいて少し残念な気持ちになる。政治家のダメぶりもよくわかる。著者は元経産省大臣官房付。
ただ、役人たちを非難するのは簡単だが、けして一部とはいえないこのような実態をみると、そもそもシステムとしての日本の官僚制度に本質的な欠陥があるという印象が強く残った。実際、著者もそのようにみており、後半で様々な改革案を披露している。
「要するにインセンティブの問題なのだ。国民のために尽くしたら報われず、省のために智恵を絞ったら高い評価を得られる構造が問題なのだ」。
本書にもあるが、選挙の度に入れ替わる政治家とは異なり、官僚は本来長期的な視点で仕事ができる立場だ。その役割の重要さと元々優秀な頭脳が多く集まっている点を考慮すると、こんな彼らをもっと活かす方法はないのだろうか。いろいろ考え込んでしまった。一読の価値がある本である。