物語日本史 下 (講談社学術文庫 350) の感想
参照データ
タイトル | 物語日本史 下 (講談社学術文庫 350) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 平泉 澄 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784061583504 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 歴史・地理 |
購入者の感想
この巻は、織田信長に始まり、大東亜戦争で終わっています。
戦国時代で群雄割拠の日本を統一したのは織田信長です。
その後を受け継いだのが豊臣秀吉でした。
日本統一のみならず中国の支配も目指して朝鮮半島に侵攻しましたが、敗戦で夢破れ、自身の寿命も尽きました。
徳川家康は武力で日本統一を成し遂げ、徳川幕府体制を盤石なものにすべく様々な手をうちました。
家臣の裏切りで殺された信長、誇大妄想で日本に甚大な損害を出した秀吉の失敗を見ていました。
源頼朝の治世法を学び武家諸法度など多くの統治法を作り、学問を奨励し、幕藩体制を巧みに配置して反逆、反抗を予防しました。
跡目争いのないよう長子承継を徹底させました。
こうして文治政治の時代の礎を築きました。
この巻では、皇国史観の母体となる江戸時代の思想学問の記述に多くのページを割いています。
山鹿素行は、世間では中国をありがたがっているが、皇帝の地位が革命によってコロコロと変わる不忠不義の国である。
万世一系の天皇を擁する日本こそが世界の中心だと「中朝事実」で主張しました。
山崎闇斎は、多くの弟子をもち、その影響力が大きく、崎門学と呼ばれます。
君臣・師弟の関係を厳しく教え、大義名分を特に重視するのが特徴です。
正統とは何かを重視し中国の易姓革命を否定します。
弟子の浅見絅斎は「靖献遺言」を表し正統を命をかけて守った志士の生き様、死に様を描きました。
「靖献遺言」は勤王の志士のあいだで忠君愛国のバイブルとしてベストセラーになり、明治維新を導いた革命の書でした。
明治、大正、昭和の時代にあっても多くの軍人に読みつがれています。
国学も盛んになり契沖、賀茂真淵、本居宣長などにより盛んになりました。
水戸光圀は日本の歴史の重要性を痛感し、「大日本史」を編纂しました。
この書は、日本歴史始まって以来の大作です。
1657年(明暦3年)から1906年(明治39年)にかけて紆余曲折を経て249年間も費やして完成させています。
戦国時代で群雄割拠の日本を統一したのは織田信長です。
その後を受け継いだのが豊臣秀吉でした。
日本統一のみならず中国の支配も目指して朝鮮半島に侵攻しましたが、敗戦で夢破れ、自身の寿命も尽きました。
徳川家康は武力で日本統一を成し遂げ、徳川幕府体制を盤石なものにすべく様々な手をうちました。
家臣の裏切りで殺された信長、誇大妄想で日本に甚大な損害を出した秀吉の失敗を見ていました。
源頼朝の治世法を学び武家諸法度など多くの統治法を作り、学問を奨励し、幕藩体制を巧みに配置して反逆、反抗を予防しました。
跡目争いのないよう長子承継を徹底させました。
こうして文治政治の時代の礎を築きました。
この巻では、皇国史観の母体となる江戸時代の思想学問の記述に多くのページを割いています。
山鹿素行は、世間では中国をありがたがっているが、皇帝の地位が革命によってコロコロと変わる不忠不義の国である。
万世一系の天皇を擁する日本こそが世界の中心だと「中朝事実」で主張しました。
山崎闇斎は、多くの弟子をもち、その影響力が大きく、崎門学と呼ばれます。
君臣・師弟の関係を厳しく教え、大義名分を特に重視するのが特徴です。
正統とは何かを重視し中国の易姓革命を否定します。
弟子の浅見絅斎は「靖献遺言」を表し正統を命をかけて守った志士の生き様、死に様を描きました。
「靖献遺言」は勤王の志士のあいだで忠君愛国のバイブルとしてベストセラーになり、明治維新を導いた革命の書でした。
明治、大正、昭和の時代にあっても多くの軍人に読みつがれています。
国学も盛んになり契沖、賀茂真淵、本居宣長などにより盛んになりました。
水戸光圀は日本の歴史の重要性を痛感し、「大日本史」を編纂しました。
この書は、日本歴史始まって以来の大作です。
1657年(明暦3年)から1906年(明治39年)にかけて紆余曲折を経て249年間も費やして完成させています。
江戸時代という空前絶後の泰平の中で、尊皇思想が生まれ、広まっていった。
この下巻は、崎門の学などから維新を説明し、吉田松陰らを通して大和魂を教える。
上巻の神代から一貫せる精神が、どのように幕末という危機、
大東亜戦争という悲劇の中で志士を生んだのかが明かされる。
その大和魂が戦後も生き続けることができるように、との願いがこもった名著。
悪名高い皇国史観の、真実の姿がここにある。
皇国の皇国たる所以とは何か。日本人はどう生きるべきか。その答えのヒントになる。
「そして今後、今もなお残る幾多の障害、幾多の困難に打ち勝って、
日本国を崇高なる伝統の光ある国とし、よってもって全世界の真実の平和、
真実の幸福に貢献するもの、それもまた、かくのごとき純粋の道義心でありましょう」
(以上、本書の最後の一文)
その言葉に偽りはない。日本人が失ったものが、この本にはある。
日本という国に生まれた少年たちのための、暖かくも力強い物語。
この下巻は、崎門の学などから維新を説明し、吉田松陰らを通して大和魂を教える。
上巻の神代から一貫せる精神が、どのように幕末という危機、
大東亜戦争という悲劇の中で志士を生んだのかが明かされる。
その大和魂が戦後も生き続けることができるように、との願いがこもった名著。
悪名高い皇国史観の、真実の姿がここにある。
皇国の皇国たる所以とは何か。日本人はどう生きるべきか。その答えのヒントになる。
「そして今後、今もなお残る幾多の障害、幾多の困難に打ち勝って、
日本国を崇高なる伝統の光ある国とし、よってもって全世界の真実の平和、
真実の幸福に貢献するもの、それもまた、かくのごとき純粋の道義心でありましょう」
(以上、本書の最後の一文)
その言葉に偽りはない。日本人が失ったものが、この本にはある。
日本という国に生まれた少年たちのための、暖かくも力強い物語。