「平和」という病~一国平和主義・集団的自衛権・憲法解釈の嘘を暴く~ の感想

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タイトル「平和」という病~一国平和主義・集団的自衛権・憲法解釈の嘘を暴く~
発売日販売日未定
製作者樋口恒晴
販売元ビジネス社
JANコード9784828417721
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

「平和主義」の「起源」を実証している。ここでいう「平和主義」とは、「反軍事」でも「非軍事」でもなく、「無軍事」といっていいような、「軍事」を欠落したユートピアとしての「平和主義」だと私は理解している。「理念」としてならばいい、しかし「理念」は「理念」であって、実際に現在の国防を考えるのであれば、軍事抜きに考えることは不可能だ。

ここで「平和主義」の「起源」が解明されているのだが、その「発生」は遠い過去などではない。驚くほど近い過去だ。佐藤栄作内閣、奇しくもちょうど45年前の今日(11月9日)発足した佐藤内閣からなのだ。なぜそう言えるのか?それを著者の樋口氏が、「海外文献も含めてすべて公開情報に基づいて」実証しているのだ。

この本で実証されているのは、抽象的な事柄ではない。たとえば、表扉に五つの「嘘」と事実が箇条書きされている。それは、一般に流布している五つの俗説が、どれほど誤りと誤解と歪曲に満ちているかを示している。

1 阿部政権は「解釈改憲」をして許せない、という俗説に対しては、鳩山(一郎)政権や佐藤政権の「解釈改憲」はその比較にならない程のものだった、という回答。
2 集団的自衛権の行使は(ずっと)不可(であると考えられてきた)、という俗説に対しては、実際は池田内閣までは限定容認されていた、という回答。
3 日本は戦後集団的自衛権を行使していない、という俗説に対しては、米軍の基地使用は集団的自衛権である、という回答。
4 日本は戦後「一国平和主義」を貫いた、という俗説に対しては、それは佐藤内閣から始まった、という回答。
5 吉田ドクトリンによって再軍備を放棄した、という俗説に対しては、吉田茂は再軍備を前提とした上での経済重視だった、という回答。

むろん本文中で、上の「回答」が実に丹念に実証されているのだ。

本書終章の結びは、≪旧軍の銃剣突撃か軽戦車よろしく隊員多数を犬死にさせる心算だろうか≫(P243)というものだ。樋口氏は、自衛隊の現状を憂いている、否、怒っている。

 先年の尖閣諸島の領土宣言に引き続き、多額の金銭的被害を出している小笠原の宝石サンゴの組織的強奪を恣(ほしいまま)にし、国際法もろとも吾が国の主権を蹂躙して憚らない共産支那。

 違法操業者の拿捕、退去警告後の船舶への攻撃は独立主権国家であればどんな国でも行使している純然たる権利ではありますが、なにゆえに吾が国日本は切歯扼腕する以外に術がないのか……。

 その理由は先の大東亜戦争の敗北であり、直後に乗り込んで来たGHQの占領政策に拠るものである事は言を俟ちませんが、実態は当の日本人がより国防を 『蔑ろ』 にしていった経過をこの本は暴いています。時のアメリカ政府や国防省が痺れを切らして督促するほどのサボタージュを、佐藤栄作以降政官問わず “国是” として進めていく様は憤りを超えて落胆頻りです。ノーベル平和賞は愚者に与えられる “国際認定証” である事は間違いありません。

 知力と体力と国を憂うる気持ちを持つ若者は、この本を読んで政治家は勿論のこと、吾が国の官界の中枢である財務省に大挙入省し、国家の体質改善に取り組んで欲しいものです。

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