会社と家族を守って借金を返す法 の感想

実際に、本当の意味で借金を返したかというと、
そうではない内容の本と思います。
結局、会社なり個人なりで借金を返済するとなると、
わかりきった事を、淡々と愚直にやるだけなのだと
改めておもい知らされました。

タイトルの゛１４０億゛に最初は目が奪われそうになりますが、読み進めていくと幸せのあり方について、あらためて自問させられる内容だと私個人は感じました。

著者は借金を完済した後、会社を整理し新天地での新しい試みを始められましたが、何となくですが、そのお気持が私にも分かるような気がしました。

私自身も資産家の家庭に生まれ、商いの栄枯盛衰に始まり、人間の持つエゴの力で最後は崩壊を経験してきました。

そうして、そこでようやく気づいたことが自分自身の幸せについて真剣に向き合ってこなかったという現実でした。

人間にとって、人生を誰に遠慮することなく謳歌でき、いつしかそれが勇気や喜びとして周囲へと伝播していたなら、これほど幸せなことはありません。

著者が乗り越えてきた苦難の数々も勿論素晴らしいことですが、その先にある゛現在゛を私は参考「手本」にさせていただきます。

突然の阪神大震災と未曾有の金融危機。中小企業経営者に必ず有る外的要因のリスク。内容は著者が身をはり、涙と汗を流して学んだ実用度満点のノウハウが全編に溢れていました。平常時には他人ごとに思うリスクですが経営者であれば必読の書です。又ただのノウハウ本では無く苦境に立った経営者にも勇気を与えてくれる点も素晴らしいと感じました。唯、金融機関名の具体名が表記されてないのは読者とすればチョット知りたかったです。心から推薦します。