桃尻語訳 枕草子〈上〉 (河出文庫) の感想
参照データ
タイトル | 桃尻語訳 枕草子〈上〉 (河出文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 橋本 治 |
販売元 | 河出書房新社 |
JANコード | 9784309405315 |
カテゴリ | 文学・評論 » エッセー・随筆 » 日本のエッセー・随筆 » 近現代の作品 |
購入者の感想
ま・し・て・よね。雁なんかのつながったのがすっごく小さくみえるのはすっごく素敵!(本文から引用)どうですか、皆さん?ご感想は?こんな文体に訳されたのでは、世界に誇れる日本の古典文学も、身も蓋もなくなってしまう!と憤慨されませんでしたか?若作りのおばちゃんの世間話風の文体・・・。斯く言う私も、最初は「何じゃこりゃ!」と思ったのですが、正味50ページくらいでしょうか、読み進んでいるうちに意外にも慣れました。(これに慣れちゃったりするとさ、意外にいけてちゃったりするわけでさ・・・)本当に慣れとは恐ろしい・・・。確かに、橋本氏の指摘される通り、原文を取り出して読んでみると、「いと」「おかし」が頻繁に出て来て、(今に直せば、「チョウー」「可愛いー」とかの連発だったわけですね。)それを大概は訳者の先生方が、うまいこと使い分けて、格調高く口語訳されているのです。まして、雁などが鍵になり竿になりして飛んでゆく、それがたいそう小さく見えるのはまことにおもしろい。(『枕草子評釈』増淵恒吉氏訳より)ということは、格調高い文章を書いてたのは、清少納言じゃなくて、先生方だったのでしょうか???
大いなる疑問の湧いて来てしまう力作です。当時の諸事情など、解説は結構詳しいので、割りと楽に読み進めます。なお、本書には原文はついていません。
大いなる疑問の湧いて来てしまう力作です。当時の諸事情など、解説は結構詳しいので、割りと楽に読み進めます。なお、本書には原文はついていません。