日本史への挑戦―「関東学」の創造をめざして (ちくま学芸文庫) の感想

奈良・京都が先進で、それ以外特に関東・東北は後進ということが既定の歴史。
不連続なものはすべて先進地域からの移入で説明される歴史。
これまでの歴史の語り方は、街灯の下のぼんやり見えるものをつなぎ合わせて、これが全てでございますであったということを教えてくれる。
関東の地勢における平野の広さは国内では明らかに異質です。
そこにはこじんまりとた盆地世界とは違う歴史があって当然と思えます。
全部は見通せないけれど、知的な楽しみが沢山盛り込まれています。
私の歴史、私たちの歴史があることに気づきを与えてくれる、テレビや教科書の枠から一歩踏み出す刺激的な対談です。