二・二六事件と青年将校 (敗者の日本史) の感想

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参照データ

タイトル二・二六事件と青年将校 (敗者の日本史)
発売日販売日未定
製作者筒井 清忠
販売元吉川弘文館
JANコード9784642064651
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

購入者の感想

 2.26事件って、まるでゼンキォートーやらニホンセキグンですね~。いわゆる青年将校も、実は名門の子弟が多かったといいますし、ゼンキォートーやらニホンセキグンの連中も当時の高等教育進学者の階層からいえば富裕層の子弟といえる連中だったのです。「檄文」の調子もまるで学生運動の「檄文」タテカンそのものですな~。となると、ゼンキォートーやらニホンセキグンにとっての「統制派」はだれだ。キョーサントーか?ミンシュトーか?真崎、荒木が丸山真男キォージュ(狂儒?)他シンポテキ知識人の皆々様ってところか?(しまいに青年将校からつきあげられる。そして逆ギレして見捨てるところも同じですね)
 ちなみに青年将校たちはその後、銃殺刑になるか、軍に残っても大東亜戦争で最前線に回されました。「ピンク大前へ」と「兵卒」をこき使っていたゼンキォートーやらニホンセキグンの「青年将校」はトォーダイやキォーダイの御威光で、低成長→バブルのエリートコースを邁進いたしました。その結果が現在の日本です。

2.26事件。岡田総理大臣(暗殺未遂、身代りに岡田総理の親戚の松尾伝蔵氏が殺されている)、高橋是清蔵相暗殺、渡辺錠太郎帝国陸軍教育総監暗殺、牧野伸顕暗殺未遂、鈴木貫太郎侍従長暗殺未遂(重傷)という5.15事件と並ぶ昭和の一大騒擾事件である。しかし、本書を読むと、2.26事件というのは政治工作としては実に幼稚で、はじめから失敗がある程度運命づけられていたヘタレ騒擾事件だったという気もしてくる。

著者は騒擾事件を越した反乱兵士を「改造主義」と「天皇主義」の二派に分けて説明する。この二分法が著者筒井清忠の最大の功績と言っていいだろう。

改造主義とは、北一輝の『国家改造案原理大綱』を至高とする国家改造とその為の権力奪取を目論む政治化した青年将校の一派である。彼らは「このままでは日本はダメになる」という強い危機感をもち、権力ごっこに明け暮れる腐敗した政治家や私財の蓄積にする堕落した財閥が日本という国家をダメにしているという強い信念の下、こうした腐敗堕落した夾雑物を除去一層し、日本国を本来のあるべき姿に改造しようという思想である。

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