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文章、文法メモ

kd #1 - 18.01.13 17:24


1)動作は細かく、具体的に書く

 読み手に明瞭にイメージしてもらうためです。
 斬った、殴った、防いだ、撃ったなどなど、それだけでも動作としてはわかりますが、大事なのは「描写」だと思うのです。ゆえに「どうやって」が伝わるように気を付けているつもりであります。例示しますと

 AはBに斬りかかった。
 Bは剣で防いだ。

 これでは「どうやって」がない。ゆえに、描写として不完全です。
 なので、その「どうやって」を加味してみますと

 Aは諸手で剣を握り締めつつ大きく振りかぶると、B目掛けて真っ向から撃ち下ろした。
 すっと剣を水平に構え、刀身で斬撃を受け止めたB。

 少しはシーンが明瞭になったかと思います。明瞭というのは、斬った、防いだという動作を具体的にしたという意味です。ただ、動作のいちいちにこれをやるとくどくなるように思います。動きが連続するような場合は続く動作を簡潔に書いてしまったりすることもあります。


2)改行を活用する

 スピード感あるシーンを書く場合、あえて改行を多用したりします。
 文章のテンポを上げるためですが、視覚的作用を得るという理由も多少関係しています。動作主体の短文を連続させ、さらに細かく改行を繰り返していくと、場面の切迫感が見た目にも伝わってきやすい。
 いたずらに改行したり、文章に視覚的作用を用いたりするべきではないというのが私の基本スタンスですが、戦闘シーンくらいはまあいいか、とか勝手に割り切っています。

 Bは素早く剣を中段に構え直した。
 間髪を容れず、右斜めからAの鋭い突きが繰り出されてくる。
 かわす暇はない。
 咄嗟に、渾身の力を籠めて払い除けていた。

 例えば、これを改行を用いず一段落にまとめてしまうとこうなります。

 Bは素早く剣を中段に構え直した。間髪を容れず、右斜めからAの鋭い突きが繰り出されてくる。かわす暇はない。咄嗟に、渾身の力を籠めて払い除けていた。

 個人的には「なんかねぇ……」という気がします。
 AとBの動作が交互にくる訳ですから、一緒くたにまとめると読み手としては視点が落ち着かなくなるように思います。
 もう一点、上記1)に矛盾するようですが、息をつかせないくらいに展開の速いシーンでは、文章を短切にするのも効果的だと思います。文章をぐずぐず長くすると、せっかくの場面が締まらなくなってしまいますので。
 一応補足しておきますが、このあたりの感覚は人それぞれです。
 改行せずに小段落中にまとめて文章を連続させたほうがいいという意見もあるでしょう。
 だから、人それぞれです。


3)表情や周囲の情景をいれる

 映像でいうところのカメラワークみたいなものです。
 これがあると、シーンが局部的にならず、視覚的に描写できるような気がします。上記の例でいけば押しているAや逆に斬り立てられているBの表情、あるいはその戦いによって周囲にどういう変化が起きているのか、などなど。時代劇での殺陣シーンなんかで、火花を散らす刀ばっかりアップしたりすることはないと思いますが、そういうことです。
 戦いとは、変化の連続であると思うのですね。変化は戦っている主体者だけでなく、周囲にも波及していくものです。その変化の連続をしっかり描くことが戦闘の描写だと私は考えています。

 力任せに放った一撃を払われたA、体勢を崩してよろめきかけた。
 そうと見て取るや、Bは機を移さず後ろへと飛び退った。
 両者の間合い、およそ三歩ばかり。おいそれと踏み込める距離ではない。
 辛うじてAの連撃から逃れたものの、Bの額にはじっとりと汗が滲んでいる。上がる息を懸命に抑えつつ相手の様子を窺えば、Aは剣を下段に落としたまま呼吸を整えようとしている。彼もまた、相当に疲労しているらしい。
 これは容易に決着がつかないのではないか。
 遠巻きに二人の死闘を見守り続けている兵士の誰もが思っていた。


 いつもどうしているかと訊かれれば、主にこの三点に気を付けています。
 あと強いて挙げるなら、物理的な矛盾をつくらないことでしょうかね。上記例ですと、突きは左右どちらかに払う以外にないのに、いきなりBが剣を振りかぶったり、とか。それだとBは直後に串刺しになりますよね。矛盾が生じると、せっかくの戦闘シーンが台無しになります。読み手の興を覚ましてしまうことにもなりかねません。
 矛盾なくリアリティに富んだ戦闘シーンを描くには、書き手の子細なイメージ、そして動きのシミュレーションが大事なのではないかと個人的に思います。何がどうなってこうなってああして、っていう即物的なイメージが伴わなければ、とてもじゃないですが激しいアクションは描写できないのではないでしょうか。
 イメージといえば、読み手に伝わりやすいように、と冒頭で述べましたが、そのための一つの技法が「比喩」であることは言うまでもありません。
 ただ、直喩(~のようだ、ように)は連発しない方がいい、というのが私の考えです。読んでいても文章の調子が単調になってきます(それを好む方もいますが)し、回りくどく感じられます。化学の実験をしていて、化学変化の様子を的確にレポートしようとするならば、ありのままを書きますよね? 比喩ばっかり用いていたら、実際に何が起きているのか伝わらなくなってしまう。グルメレポーターにも同じことがいえるかもしれません。戦闘描写には化学実験の推移を観察するかのような、冷静かつ客観的な表現が重要になってくるという気がします。


 最後は理屈にはしってしまった観がありますけれども、墓穴を掘らないうちに締めます。

kd さんの近況日記

Kd #243 - 24.03.17 14:54
思ったけども
登録方法にパスワード無かったらどうやってログインするの?


Kd #243 - 24.03.13 18:03
AI作文師
AI作文師で書き直す事が可能です。グーグルプレイでダウンロードできます。※広告の削除及び文字数増加はVIP(有料)が必要です。


Kd #243 - 24.03.10 21:45
純粋を求めるのが最大の大きな間違いだと思う。
文法は下手な時でもわかってくれると思う。ただ純粋に求めるのは流石にどう思うのか?あろうことかこの人らに…


Kd #243 - 24.03.10 06:40
イラスト生成
イラスト生成してみた


Kd #243 - 24.03.09 19:37
匿名を捨てた勇者達について
不自然な日本語とかは差別であり、誹謗中傷に当たるのでは?当時AIがまだ実装されてなかったし、まあ描写がう…


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