ハリウッドに行ってもポン・ジュノはポン・ジュノ

ハリウッド映画なのでバイオレンス描写はやや薄くなっていたとは言え、
韓国映画の時と変わらず（むしろ増してる？）作家性丸出しなのはさすがポン・ジュノ

イケメンも美人も一切登場せず、
恋愛もなし
邪魔するやつを倒しひたすら列車の前へ、
前へと漢らしい映画

ハードで政治的な階級闘争の映画かと思いきや、
所々でよくわからんシュールでユーモラスなシーンが混じってるのもポン・ジュノらしい
（戦ってる最中にハッピーニューイヤー祝ったり、
鮨屋の主が何故か黒人だったり、
子供教室の洗脳ぶりだったり）

重要に見える登場人物が容赦なく死んでいったり、
それぞれの車両のセットの見事さだったり（高級車両に行くほど退廃していくのが意味深）見どころはとても多い

最初に一番後ろの車両のド底辺ぶりを徹底的に描いて、
階級上の奴らのいやらしさも散々見せるので（とくに総理大臣のババア）、
上流階級の糞どもぶっコロせ！と素直に入っていけるのも素晴らしい

これまでのポン・ジュノ映画好きな人は本作も楽しめるはず（突っ込み所は多いけれど）