よく聞かれる「太極拳って強いの？戦えるの？」という話について、十分納得できる答えを得られる本です。

内家拳というと八卦掌・形意拳・太極拳と3種類を学んだほうが良いという話もありますが、

著者は12歳で呉式太極拳を学んだ際に衝撃的な体験をして後、
約40年続けて呉式太極拳一筋で修行されていたので、
「太極拳は護身として効果がある」という言葉に説得力があります。


呉式太極拳の背景から、
套路、
推手、
散手と書かれていて、
付録DVDも90分と豪華。
写真だけではわからない動きがしっかり確認できます。

套路の解説が丁寧であり、
推手の説明も実際にやっているシーンだけでなく、
上からのアングルや一人でできる練習方法（単練）でのフォーム確認まであるので、
武術をやられている方はそのエッセンスから色々と感じるものがあると思われます。

推手の大会と言いつつ力と力がぶつかり合ってしまうこともある昨今、
力でぶつかり合わないことを実践している姿は素晴らしいです。


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書籍の概要は以下の通りです。


・1章 実践的な太極拳の伝承
・2章 套路
・3章 推手
・4章 散手と実戦

かいつまんで内容をご紹介します。


【1章 実践的な太極拳の伝承】
呉式太極拳の成立と沈剛先生までの継承の流れが描かれております。

呉式太極拳が「強い」と言われているのが納得のエピソードが多いです。

馬先生の人間力が素晴らしいです。


【2章 套路】
基本拳108式の詳細な解説です。

いつも教室で解説してくれている内容がほとんどなので、
教室に通っている人はあまりいらないかも…
骨盤と腰の使い分けも丁寧に解説されていて、
ここは特に外観から見えにくい部分なので、
付録のDVDを見る時に参考になると思います。


【3章 推手】
推手の種類と十三種類の内勁について書かれております。

こちらも付録DVDだけだと理解が難しい複雑な内容を理解する補助になります。