題は「刺青」だが、中身はなぜかほとんど「お艶殺し」

谷崎潤一郎の「お艶殺し」を映画化したＤＶＤはないものかと探していて、

ひょんなことから見つけたこのＤＶＤ。

若尾文子ってしとやかな役しか見たことがなかったが、
こういう伝法な役も素晴らしい。

でも最初は楚々とした大店の御嬢さんを演じさせてその対比がほしかったなあ。

いきなりがらっぱちなんだもの。

若尾文子はなまめかしい一方ぴちぴちフレッシュで若鮎のよう。

生真面目な新助がお艶に溺れるのも無理からぬこと。

翻弄された揚句転落してゆくコースは古今東西お約束の顛末。

まだまだ色恋修行の足りぬお若い向きはこれを観て女の怖さをよく勉強してくださいね。
。


「お艶殺し」の忠実な映画化だったら★を５つあげたい。