絵が最高に綺麗でした！！！！！

最初に表紙を見たとき、
デビットさん（＝中国語版の番外編New York Muniteに登場する浅野先生の恋人）かと思いました…まさかデビットさんか浅野先生が近親相姦？！と思い込んで大パニックになりました。

表紙は…ウリエルという人だったんですね、
デビットさんかと思いましたTAT

近親相姦の小説を読もうとは考えたこともなかったし、
理解しようともしなかったのですが、
泣きました。

とうしようもない気持ちが伝わってきて、
普通の人であれ、
歪んだ愛を持っている異常者であれ、
大切な人を失う気持ちは一緒だと思います。
ガブリエルがどうして父にそんなことをするかは理解できませんでしたが、
父を亡くす瞬間の絶望はすごく共感します。

息子の視点で書かれているので、
息子と共感できない！！っていう方も多くいらっしゃると思いますが…異常者と共感できないのは当たり前です、
異常者と共感したくて失敗して作者を責める読者の心中が理解できません。

父親の視点で考えると、
けっこう理解しやすいと思います。
父親は正気を保とうとしていましたし、
最期の言葉も父親らしい発言でした。
少なくとも私が父親の立場に置かれたら、
同じ反応をしめします。
作者の想像力も文章力もいいですし、
小説の最後も普通の人の反応をちゃんと書いているので、
近親相姦のガブリエルを異常者として描いているので、
そんなに批判を浴びることはないと思います。

腐女子で萌えBLしか読まない方はやめたほうがいいと思います。

心理学、
犯罪学、
犯罪心理学、
特にアメリカのCriminal Mindsというドラマがお好きな方は読んでみてください！！
Narcissus先生の作品を英語日本語中国語で読んだことのある人としてはっきり言いますが、
少なくとも三ヶ国語で読んで表現力が素晴らしかったです。

1300円にしては文章の量がやや少ないですが、
Narcissus先生を応援するためなら喜んで原価で買います！！！

監禁シーンだけじっくりみれば、
ITWと重なるところもありますが、
浅野先生…自分の身にもそんなことが起きるとは予想もしなかったんでしょうね……挿絵では今後のことを暗示するシーンもあるので、
ITWのファンは中古を買ってみるのも楽しいですよ？