『戦略的思考とは何か』の書評
 著者は元外交官でこの本以外にも安全保障について著した本を多数出版している。
この本は日本を取り巻く国際環境を見た時日本はどのような選択をするべきなのかを明示している。
この本における著者の強調するポイントは日米関係の重視であろう。
常に歴史を振り返ると国際環境における「力の実体」はアメリカ・イギリスといったアングロサクソン勢力にあるという。
したがって日本の取りうる選択は現在におけるアングロサクソン勢力の巨頭であるアメリカとの関係を維持することであり、
間違ってもアジア諸国による同盟やスラブ社会との結びつきは戦前の愚考を繰り返すだけだとして強く批判している。

 この著書が書かれた時期を見てみると70年代後半から80年代前半の冷戦期、
特に旧ソ連が極東における軍事展開を強化した時期にあたっており、
当時の日本の政策担当者一般の思考をよく表しているといえる。
しかしこの本の良質な点はいくら時代が変化しても「力の実体」をどこにあるのかを見極めなければならないという視点を与えてくれて いるところである。

 もっとも批判する点をあえてあげるとすれば少々アメリカに対して甘い気がする。
つまり日本の有事の際、
本当に日本に援軍を派遣するのだろうか。
著者の言うように歴史を振り返るのであれば強烈な人種差別的ともいえる反日感情で間接的な戦争突入の遠因をもたらした事実を考えると常にアメリカが信頼できるパートナーでありつづけるのだろうかと不安になる。
このような事態を回避するためにアメリカの要求を飲み続ければならないのだろうか。
これでは徳川政権下の幕府による諸大名の力を抑制するための「普請」と同じなのではないか。
アメリカのピュアな部分が強調されすぎている気がする。
(無論アメリカが比類なき情報力を兼ね備えていることも著者は明記しているが)アメリカ自身も日本に多くある基地を撤退させた場合の極東の安全保障をシミュレーション行っており常に複数のオプションを考えてるという。
日本においても著者の持論である日米関係重視は大前提の上で複数の選択を提言すべきではないだろうか。
もっとも著者はこの本の中でも複数の選択を掲げてはいる。
しかし当時の世論や言論界の趨勢においては「際限なき軍拡」といった形で反対されてしまうので実行不可能だとしている。
戦略的思考とは何か (中公新書 (700))

その他の感想

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