壮大な映像美も，孤高で切なく・・・奥の深いSF大作

　2013年4月公開のSF大作。
監督は「トロン：レガシー」のジョセフ・コシンスキー。
主演はトム・クルーズ，共演者にモーガン・フリーマンや，オルガ・キュリレンコetc.
　予告CMの映像が壮観だったので，映画館で観たかったのですが，公開時は予定がなかなか合わず，この度，ブルーレイ・ディスクにてようやく鑑賞。
いやぁ，最高でした。

　舞台は2077年。
人類は異星人スカヴとの戦いに勝利するも，地球は壊滅状態。
生き残った人類は，土星の月タイタンへの移住を進めていた。
移住には莫大なエネルギーが必要なため，地球の海水をエネルギーに変えるプラントを設置。
トム・クルーズ演じるジャックと，パートナーのヴィクトリアは，たった2人でタワーと呼ばれる基地に赴任し，プラントや地球の状況を監視する役目を負っていた。
ところが，ある時，不時着した宇宙船の唯一の生存者ジュリアが何故か知らないはずのジャックの名前を口にして・・・・ここから話は急展開し，エイリアンとの戦争の知られざる真相が明らかに・・・・というお話。

　今、
目の前に広がる現実やこれまで事実だと思っていたことが実は・・・という展開は，「マトリックス」だし，荒廃した地球の姿は，「猿の惑星」を思わせます。
それでも最後まで目を離せないほどスリリングな展開。
壮大で美しい映像も見事です。
「今どきはCGだから何でもできるよね」と思われる方もおられると思いますが，頻繁に映し出される広大な雲海を見下ろすタワーからの絶景。
実はこれ，CGではなく，実際に海外のある高山から雲海を撮影。
タワーのブリッジ部分の実物大のセットと組み合わせているのだとか。
恐らくCGでも同様の映像は制作できたのかもしれませんが，このこだわりが空想の世界に実物の質感を与え，有り得ないのに有り得そうな現実性を与えています。