日本人らしく西洋と対話することの重要性を説く著者の健全な持論に心打たれた
 私の好きな文筆家の川口マーン惠美の最新刊。

 およそ30年ドイツ・シュトゥットガルト在住の著者が日独の文化や制度の違いについて綴った一冊です。


 海外生活が長いと、
「外国は優れている、
それに比べて日本はダメだ」といった論を展開する人が多いかと思うのですが、
この著者はむしろ「ドイツはこんなところがダメだ、
それに比べて日本はここが優れている」という点もきちんと指摘していきます。
大変健全な国際感覚に好感を持ちました。


 例えばドイツの学校制度ではわずか小学4年生時点で大学進学を目指す子どもたちとそうではなく職人を目指す子どもたちに区分されてしまいます。
職人制度がかつてほど尊重されないドイツ社会で、
後者の子どもたちが社会的に転落してしまっている現状を著者は綴ります。

 一方、
日本の子どもたちは学校で、
ただ単に勉強するだけではなく、
一緒に給食をとり、
教室を掃除し、
クラブ活動などを通して、
社会制度を身につけて行く。
その点を高く評価してしかるべきだと言います。

 また、
タイトルにあるようにドイツ人のサービス業の“サービスのなさ”も詳細に指摘しています。
ドイツ人は伝統的にサービス業が尊敬されず、
サービス業に従事する人々は機会あらば足を洗いたいと考えている。
だから人材が集まらないのだとか。


 しかしもちろん著者は日本人がドイツ人に比べて主張することを苦手としている点については苦言と提言をしています。


 「我々は『闘争』がきらいなのだから、
そんな土俵に100パーセント上がらなくて済むなら、
そのほうがずっと楽だし、
建設的でもある。
優しさと強さが表裏一体だということも、
体験的に知っている。
今さら誰かに鼓舞されるまでもなく、
古来より常に友愛主義者だった。
それを変える必要など一切ない。
ただ、
そこに、
私たちの能力に見合っただけの毅然とした主張を付け加える時期が来ただけである。
」(247頁)

 日本的な奥ゆかしさや周囲への配慮の心根を決して捨てるわけではなく、
それでも西洋社会ときちんと対話をすることの必要性を説く。
極端な西洋化に走ることを戒めながら、
より高みへ日本人らしく登るための著者の主張にしなやかなさに心打たれました。
サービスできないドイツ人、主張できない日本人

その他の感想

2015年エンタメ界の予測を浅く広くまとめてあります
ちょっと残念なところもありますが、使いやすいです。
素材は抜群に良いのに売り方に問題あり。
弾いててとても気持ち良い!
インストールが非常に簡単でした。
細かいところまで配慮した作りの良さ
小物中心で。。。
グンちゃんいいねー
子供向け映画
香港、澳門、日本では使えたが大陸は…
うーん。やはり普通の食パンには程遠い。
ファンにはオススメ
ちょっと丸っこすぎる気もするけど・・
画質が・・・
こぅなりました( ̄◇ ̄;)
鼻が通る
会計の用語や意味を覚えはしたけど…という人向けの本
使いかけて半月ほど
遥か6最新情報
古内東子。 いいうたを見直せる今の時代こそ、品よく響く恋の歌
コンパクトで必要十分です。
CDがはずれます
かわいい優れ者です。
音質はそれなりです。しかし、ホールド性Good、激しく動いても外れません。
デザインが…
使用してみました
項目別アセスメント方法の要約
超初心者に最適!
欧陽詢の書風は厳正、清雅といわれる。10代で初めて見たとき、正直、無知な私には個性がないと感じた。現在はどの書よりも欧陽詢の書に魅かれる。このような文字が書ける不思議さを・・・
2年半以上使用して
戻る