メジャーレーベルの栄枯盛衰

最近のクラシックCDの発売状況は、
マイナーレーベルは元気ですが、
かつてのメジャーレーベルの勢いは見る影もなく、
CBS SONYとRCAは合併し、
EMIはワーナーに買収され、
Philipsは消滅、
DECCAも新譜は激減、
Deutsche Grammophonの凋落振りも甚だしく、
一体どうしちゃったのと感じていましたが、
この本には、
没落する業界の内情が、
赤裸々に記されています。
辛辣な表現も多いのですが、
内容は納得がいくことばかりで、
クラシック・レコードの黄金時代はもう終わったのだと、
改めて感じざるを得ません。
なお「記念碑的名盤」には「カザルスのバッハ無伴奏チェロ組曲」「ショルティのニーベルングの指輪」といった定番ものから「アバド＆ベルリンPOのブラームス交響曲第１番」など新しいものまで幅広く網羅され、
また「迷盤」には「オイストラフ・リヒテル・ロストロポーヴィチ・カラヤンのベートーヴェン三重協奏曲」などが俎上に上がっています。
「名盤」や「迷盤」に耳を傾けてレコード100年の歴史に思いを馳せたくなりました。
クラシック音楽好きには必携の一冊ではないでしょうか。