期待を裏切らない「何事も無さ」
なぜこの本を買ったか−それはかつて自分も似たような長距離散歩、
つまり「最終目的地までを何回かに分けて歩く」という徒歩旅行で鎌倉や小田原をめざしたことがあったからだ。
かの『孤独のグルメ』の作者で、
日常の中のほのかな詩情をすくいとるのに巧みな久住さんが大阪までどんな大散歩をするのか、
気になって買い求めた。

劇的な体験や詳細な記録、
名所やグルメ案内を期待する人は肩すかしを食らったように思うかもしれないが、
散歩旅愛好者としては「そうだなあ…」と共感することしきり。
まず、
下調べをしない、
名所に寄らない、
という姿勢がいい。
事前の知識を現地で確認してそれを旅と錯覚するような興ざめな人ではあるまいと思っていたが、
その通りだった。
この点、
椎名誠と似ている。

次に、
何回も「散歩遠征」を繰り返してゆくうちに心境が変化してゆく正直な記述が良い。
旧街道の空気に次第に敏感になり、
旧街道をかぎわけられるようになってゆく−これもその通りだと思う。
そんな時の久住さんは、
広重の絵の中の点景人物のように風景の一部に溶け込んでいるのだろう。
うらやましい。

そして、
最初は「野武士」と意気込んでいた作者は、
いつのまにかむしろ捨聖のような存在になり、
「ただ歩く」という行為のうちにかけがえのない時間が流れてゆくことを実感してゆく。
取り立てて何も起きないことの味わいの深さ…いいなあ。

それにしても久住さん、
大きい方をもう少し我慢できないのかしらん?昼飯を食べるとすぐに下腹部が刺激されるとは…これでは「野武士、
西へ」ではなく「野ぐそ、
西へ」ではないかと危惧していたら、
何と、
大変なことが起きてしまうのだった…。
こうなると、
この本に一番ふさわしい書評は蕪村の名発句「大とこの…ひりおはす枯野哉」に尽きる。
野武士、西へ 二年間の散歩

その他の感想

とても希少なものではないでしょうか。
買えましたよ
お手軽ですよ
紺色というだけでかなり気に入りました
アマゾンの対応が良かった。
vr22形式のものが送られてきているみたい。問い合わせ中
シリーズでほしい!
自分にあったトレーニングができる
ほんのり切ない、最終巻の前に
惰性で買ってます
はっきりいって、これは、正しい。。。!!!!
付け心地が良い
キャラクターは要らないんだけど
至福のバレンタインが過ごせます。
ドロミテの決着が残念。
「毒舌のレジェンド」による、楽しくも超まじめな介護レッスン
シンプルで場所を取らない道具
かなり薄いです
写真入りの製品紹介が豊富
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カッターマットを入れるといいですよ
1965年の2公演をステレオ、ノーカットで収録した貴重盤
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