とても判り易く具体的

地絡保護について，とても判り易く具体的に書かれています。
最近の本で高圧配電系の地絡について，ここまで丁寧にまとめているものは少ないので貴重な資料だと思います。


特にＥＶＴ，ＺＰＤ，ＺＣＴの結線や換算式，または地絡電流の分布図，ベクトル図，対称座標法による計算例など内容が豊富で大変理解が深まりました。
零相電圧が零相電流と逆位相であるという基本から，ベクトル軌跡など図解で丁寧に説明されています。
後半は雷サージや低圧回路のことまで記述されています。


ただし，対称座標法による１線地絡故障計算は，計算過程のみで解説がなく，対称座標法と普通の計算を織り交ぜて，やや個性的な計算をしているので混乱というか，理解するまでに悩みました。
計算過程については，もう少し解説が必要だと思います。