子どもに習い事をさせる前に

　地元出身のピアニストということで本書を手に取りました。
著者は長年フランス
でピアノを指導する相当のベテランとのことで、
その指導者としての経験から、
教
え子にピアノを長く続け、
楽しんでもらうためのテクニックがわかりやすい文章で
紹介されています。

　習い事として人気の高いピアノですが、
実際に長く続く人は少ないのではないで
しょうか。
私も幼少のころ習っていましたが、
次第におっくうとなり、
厳しい指導
にうんざりして止めてしまいました。
はじめはとても楽しかったはずなのに最後は
ピアノを見るのもいやな状況になったのは自分でも不思議でした。

　しかし本書を読むことで、
当時の自分はピアノを好きだったことを忘れ、
なんの
ためにレッスンをしているのかを見失っていたのだと気づかされました。
そのとき
の指導者がこの本を読んでいたら、
もう少しゆとりある指導をしてくれたのかな、

とも思いました。

　
　ピアノを続けるというモチベーションのあいまいな子どもに対し、
時間をかけ技
術を習得させるには、
本に書かれているように音楽をする楽しさを忘れさせないこ
とが大切だと思います。
指導者はもちろん、
ピアノに限らず子どもに習い事を続け
てほしいと思うお母様方にもおすすめできると思います。