ベテランの妙味をたっぷりと味わえる傑作。

Rick RubinとのAmerican recordings第3弾。

おなじみTom Petty ＆ the HeartbreakersやNorman Blake、

Bonny Prince BillyやSheryl Crowと多彩なゲスト陣を迎えながらも、

基本はシンプルにCashの歌声とギターを活かした味わい深いつくり。


1曲めのTom Petty"I Won’t Back Down"からグッときました。

枯れた味わいのバリトンボイスと、
軽快に鳴らされるギター。

歌詞も含めてさすが、
の一言。
染みます。

前半部分はNeil Diamond"Solitary Man"やU2"One"、

Nick Cave"The Mercy Seat"といったカントリー内外からの
味なセレクションのカバーが続きます。

後半はセルフ・カバー曲や本作オリジナルの曲が並んで
最後に哀愁漂うトラディショナルナンバーで終幕。


息遣いまで聞こえてきそうなシンプルで飾り気ない音像で、

朴訥と歌を紡ぐベテランの熟成された妙味を
心行くまでたっぷりと味わうことができる素晴らしい内容。

Rick Rubinは本当にCashの持ち味を理解して、

最大限に魅力を引き出す良い仕事をしていますね。

American recordingsはどれ一つとっても味わい深い傑作シリーズです。