第2巻も十分読ませました。
評者的には、
ますます快調の第2巻。
本巻も、
採り上げた人物のみならずそれに連なる人々の人生との交錯、
背景となる時代相の描写、
運命の皮肉や偶然などなど、
拡がりをもった立体的な叙述で読む者をして飽かしめない一書でした。
これもまた一気読みでしたね。


「中村玉緒は、
あの世へ行っても夫が恥をかかないように、
と棺の中に五百万円を入れた。
夫が生涯をかけて演じた「映画スター」という豪放磊落な役をまっとうさせるために、
五百万円を煙にしたのである」(136頁、
勝新太郎の項)。

「チャールズ・バレスは、
現代日本を激しく論難する伊丹に少なからず驚いた。
自分の日本に対する失望と嫌悪は対米関係のありかたから発していて、
その末に現代日本人はとどまることを知らない快楽原理の追求に走っている、
と伊丹はいった」(168頁、
伊丹十三の項)。

「宮本信子は、
一晩中伊丹の顔を撫でさすった。
すると翌朝には伊丹は、
「びっくりするほど穏やかで、
いい顔」に戻っていた」(171頁、
同)。

「彼らがフランスから持ち帰ったものは「理論至上主義」であった。
現実が理論に合わなければ、
現実の方を変えてしまうのである」(201頁、
ポル・ポトの項)。

「村山は病室に花を置くなと家族に厳命した。
爪も髪も伸ばし放題で森信雄に半強制的に切られたりもしたのだが、
生あるものの命を絶つことのように思われたからで、
切り花に対しても同じ気持であった」(218~9頁、
村山聖の項)。

「江藤は堀江に、
航海日誌を見せてくれといった。
しかし堀江は言を左右にして拒絶した。
第一印象から相性が悪かったというほかはないが、
江藤淳は堀江謙一の「太平洋横断の冒険」そのものを怪しんでいたふしがある。
「マーメイド」は太平洋上でアメリカ客船とすれ違い、
写真を撮られている。
だがそれはサンフランシスコ近海である。
江藤は、
堀江がアメリカ西海岸から出航してその近辺まで行って引き返しただけなのではないかという疑いを最後まで完全には解かず、
したがって冒険の成功を祝福もしなかった」(278頁、
江藤淳の項)。
人間晩年図巻 1995-99年

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