貴重なオーラルヒストリー。
これは、
政治評論家・岩見隆夫氏が70年代に岸の関係者を取材し、
昭和の宰相・岸信介の実像をあぶり出そうとした本。

今にして思うと、
関係者がぎりぎり生きていた時期の貴重な証言だと思います。
知らなかったエピソードも多く、
興味が尽きない。


例えば、
岸が商工省の役人だった頃、
あの吉野作造氏の実弟と同じ商工省で懇意にしていた話等、
先ず、
近現代史の授業でも習わないと思います。

満州国時代は、
この当時、
満州を牛耳っていた5人の実力者、
ニキ三スケ(東条英機・星野直樹、
松岡洋右・鮎川義介、
そして岸信介)の相関関係がとてもよく分かる。


特に、
岸の縁戚で、
当時、
満鉄総裁だった松岡との関係性や、
関東軍の掌握の仕方、
日産の鮎川を満州実業界に引っ張り込む場面などは迫力がある。

満州経営で自信をつけた岸は日本に帰国し、
本格的な政界進出を計る。
しかし、
程なくして敗戦。
A級戦犯容疑者として巣鴨拘置所へ収監される。


そして釈放。
物足りないと思ったのはこの部分。
岸はなぜ逆コースで不起訴となったのか。
現在でも謎が多い部分で、
最近になって米側が公開した文書を見ても今一つよく分からない。
その後、
鮮やかに政界復帰を果たした岸。
しかし、
当初は社会党系の政治家と連携するなど、
試行錯誤もあった。


保守合同、
首相への就任。
安保改定から退陣へ。
非常に迫力のある場面です。
岩見氏は、
岸に対して厳しい視点で臨んだようだが、
岸の政治家としての人脈の広さ、
積極性、
豪胆さには敬意を払っているようにも見える。
しかし、
岸の金の問題、
とりわけ、
満州での部分はよく分からないといった感じ。


安保改定の混乱の中、
不運にも命を落とした、
女子学生・樺美智子の父親や、
その事で義憤に駆られ岸を刺した暴漢にまで取材しているのは、
岩見氏のジャーナリスト魂を感じる。
報道記者の鑑だと思います。
また、
岸の安保改定は、
孫の現・安倍政権の安保法制との比較で見るとより分かり易いと思います。


岸は明確に対米自立を訴えたが(その部分は高く評価出来る)、
安倍政権の方はその部分がはっきりしない。
安保法制が、
対米追従をより一層深めるためのものだとしたら、
それは国民の理解の得にくいものになってしまうと思います。
昭和の妖怪 岸信介 (中公文庫)

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