もしも、ＡＤ／ＨＤの子供が身近にいたら・・・？

　もしも、
ＡＤ／ＨＤ（注意欠陥／多動性障害）と診断されている（または、
その疑いが非常に強い）子供が身近にいたら、
貴方はどうするべきか？

　この本は、
医師で、
ＡＤ／ＨＤ研究の第一人者でもある市川宏伸さんが、
ＡＤ／ＨＤと診断された子供が身近にいる時の対処法をテキストという形でまとめたものであるが、
この本は、
イラストを多用しながらＡＤ／ＨＤの基礎知識や、
対処法を分かり易く述べていると言える。

　実際に、
日本ではＡＤ／ＨＤに関する研究が進んでいるが、
残念ながら、
まだまだ日本ではＡＤ／ＨＤを持っている子供を「問題児」扱いする傾向が非常に強い。
そのため、
当人とその親が肩身の狭い思いを強いられている。

　そこで、
著者の市川さんは、
この本を出すことでＡＤ／ＨＤについての理解を深めることを狙った訳であるが、
この本は、
市川さんの長年の診療経験が存分に反映されているため、
非常に説得力がある。

　だから、
私はＡＤ／ＨＤについての理解を深めるためにも、
この本が広く読まれることを切に願いたいと思う。