ボーイミーツガールじゃなくなっている

１０年以上前に放映されたエウレカセブンは「ボーイミーツガール」という、
若年層向けストーリーの王道テーマを主軸に据えていて、
さらに製作者が当時触れていたクラブカルチャーの音楽や文化をミックスしたことから、
時代を象徴する特別な作品になっていたと思う。

当時、
とても目新しく印象は強烈で、
たぶん多くのファンがエウレカセブンに期待していたのはその「ゴキゲンな音楽に乗せて少年が少女とロボに出会う」ことなのだろう。


けれど、
今回についてはテーマが変えられていた。
「ボーイミーツガール」ではなくなってしまっていた。


冒頭に差し込まれたサマー・オブ・ラブの主軸はレントンの親で、
そして事件により親を失ったレントンがその親がわりの人物となるチャールズらと出会い交流することにスポットが当てられている。
まあ、
これが、
皆さんの評価が低い理由で、
敗因といえば敗因なのだろう。
ボーイミーツガールじゃないエウレカセブンなんてエウレカセブンじゃない！と。


私としては、
新作映像に加えて、
当時の作品ですら、
各各のドラマ、
微妙な情緒や表情や会話のやり取りとかがよく考えられていて、
ポイントポイントで感動したので、
十分に楽しめたんですけど、
そんなマニアックな楽しみ方をする人なんてのは、
少数派よね。


確かに、
一般視聴者にとってみれば「過去作を見ていれば期待ハズレでガッカリする」「過去作をみていなければわからなくてガッカリする」という状況があって、
よくもまあ開き直って別作品にしたなあ、
などとも思う。


次回作は、
アネモネ主軸らしいので、
たぶん三作目はエウレカになるだろうし、
これが３部作で見たときにどういう印象になるか、
新しい化学反応を生み出すんじゃないかと、
ちょびっと期待しています。