演習書として、トップクラスに良い本

評者は、
何十時間も本書で勉強した。

本書は、
『入門経済学ゼミナール』(1990年出版)の改訂新版である。

2018年7/11現在、
amazonで、
『入門経済学ゼミナール』はおよそ200円(送料別)で売っていた
(ゆえに、
お金を節約したい人はこれを買った方がよいかもしれない。
しかし、
30年前の本なので、
私は、
本書を買うことを薦める)。


本書は、
ミクロとマクロの諸分野の問題を数多く扱っている。

例えば、

ミクロだと、
「消費者理論」、
「生産者理論」、
「公共経済学」、
「産業組織論」、
「情報経済学」、
「ゲーム理論」
マクロだと、
「IS-LM分析」、
「AS-ADモデル」、
「経済成長理論」
などの分野の問題を扱っている。


注
ただし、
これだけ多くの分野の問題を扱っているので、
どの分野も豊富かつ十分な問題を扱うことができていない。

例えば、
情報経済学、
ゲーム理論、
金融論、
経済成長論である。

ゲーム理論を深く学びたい、
理解したいならば、
その専門書にあたるべきである。

あくまでも本書は、
「経済学」を理解したい人が読むべき本である。


[解説について]
しばしばいくつかの教科書・演習書では、
問題を出しておいて、
解説をしない、
そもそも答えすら載せないことがある。

本書では、
それが「一切ない」。

例題も練習問題もすべて答え・解説がついている。


[誰におすすめか]
公務員試験を受ける人は、
本書を買った方がよい(そこらの公務員試験過去問より解説が詳しいし、
わかりやすい)。

経済系の大学院を受験する人も本書を買った方がよい。

院試対策に役立つはずである。

そして、
経済学部生も本書を買った方がよい(例え、
大学院や公務員試験と縁がなくとも)。

経済学の理解が深まるし、
期末試験対策にもなる。


補足
(1)(どう思うかは人それぞれだが)評者は、
「上級編」ではないのではないかと思った。

本書は、
学部中級レベルである。