男が惚れる男の中の男・吉川晃司

吉川晃司が演じる、
ドラマ「下町ロケット」の財前部長は、
男が惚れる、
筋を通す、
かっこいい男の中の男だが、
吉川本人も、
かっこいいし、
魅力的。
歳をとって、
よりいい感じで練れてきて、
今、
輝く歌手・俳優の1人と思う。
東日本大震災後の自身のボランティアの様子に加え、
水球推薦で慶應への道が開けていたこと（P62）の記述など、
半自伝的要素もあり、
興味深く読めた。
特に、
ＮＨＫに出入り禁止となったという、
紅白歌合戦での「ギター燃やし」もしっかり記述され、
迷惑をかけた次の演者・河合奈保子にも謝っている（P64～66）。
ドラマを見た時感じたが、
日本の農業を救いたいという財前部長の思いと、
本書からほとばしっていた吉川自身の国を愛する気持ちが、
あの瞬間、
シンクロしていた気がする。
写真もかっこいいし、
吉川が強く希望したという「熊取６人衆」の反原発学者・小出裕章氏との対談もあり、
なかなか読ませる。