近代民主主義の自然法と、人権思想の来歴が分かります。
英国の政治学者であり、
イギリス経験哲学の代表者ジョン・ロックの有名な著作です。


ルソー、
モンテスキューと並んで近代民主主義の理論を確立させた偉大な思想家ですが、
本作『統治二論』では、
彼の〈政治〉と〈人権〉の理論がキリスト教的価値観にその多くを負っていることがわかるという点で、

近代民主主義の理論を知るという以上に、
政治思想史・倫理思想史のテクストとして重要だと思います。


というのも、
読んでわかるように、
ロックは本作の前半ではフィルマーのキリスト教(聖書)に依拠した王権神授説を、
やはり、
キリスト教(聖書)の解釈によって批判していますし、


後半のいわゆる『市民政府論』のほうでも、
キリスト教の価値観を前提に〈自然法としての人権〉を論じているので、
むしろここで理解できるのは人権の大切さなどではなく、


キリスト教の文化もなく、
故に〈キリスト教的な自然法〉の価値観が文化的に存在しない日本では、
到底、
『人権』などという近代民主主義の前提が根付くわけもない、
という厳然たる事実の歴史的確認だと思われるからです。


つまり、
文化的、
あるいは歴史的、
思想史的に、
キリスト教的発想の『人権』は悲しいほど日本には向かないということ。


(そもそも日本は江戸時代からずっと、
中国の宗教の儒教の影響が大きいうえに、
儒教と民主主義は基本的にはそりが合わないので、
共存は難しい。

じじつ、
大正デモクラシーの吉野作造は、
デモクラシーを『民本主義』と訳し、
その理論は明らかに孟子の皇帝による独裁を前提とした儒教政治の理論です)

また、
誰でも知るように、
日本では学校でも『人権』と言いながら、
教師は平気で子供を殴ります。

(ちなみにこれ、
欧米だと1発アウトで普通に警察に逮捕されます)

それだけでもいかに日本の社会に人権思想が定着していないかが分かりますし、
ロックのこの著作を読むと、
それにはちゃんと歴史的な理由があったのだと私は納得できました。
完訳 統治二論 (岩波文庫)

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