こんな偉い人も苦労してることがわかって力づけられた

　現在、
抗がん剤治療中です。
タキソテールとシクロフォスファミドを4クール予定。
10人に１人の（と主治医に言われた）全身痛などの副作用で、
既に第1クールでギブアップしそうです。


　最近抗がん剤は副作用も抑えられるといいますが、
個人差が大きく、
医師の技量も大きくものを言うことを実感しています。
技量には当然、
患者とのコミュニケｰションも含まれる、
ということが、
術後療法である化学療法に入ってから実感される毎日です。


　著者は、
国立大学を定年（？）退職後、
有名私大で教鞭をとる、
高名な国語学者だけあってか、
超一流＆個性の強いお医者様方に見てもらう機会もあったようですが、
個性的すぎる有名医師のエピソードの数々は、
笑うところではないのですが、
笑ってしまいました。


　この著者が膵臓ガン手術をしてもらった「コウベエ先生」ですが、
非常にすばらしい外科的技術を持ちながら、
患者に対する言葉は血も凍りそうな言葉の連続で、
読みながら背筋が寒くなるほどでした。
有名な国語学者がこんな目に遭うんだと思い、
自分だけが不幸ではないと気を取り直しました。


　また、
著者は同僚に紹介してもらって、
とりたてて高名というわけではない若い「オチョボ先生」の診察を受け、
徐々に信頼を寄せていくのですが、
その際の目の付け所も参考になりました。


　医者を変える時のことや、
まだ全国的には少ない腫瘍内科医の診察の様子など、
とても興味をもって読みました。
私の住む田舎では腫瘍内科医に診察してもらいたいと思っても無理そうですが。
。


　巷の食事療法やサプリメントに対する態度もさりけなく書かれています。
一番良かったのは、
著者の優しい人間性に触れて、
癒やしになったことだと思います。


　今度、
本業の本も読んでみたいです。