メデイアの自殺行為に鋭い警告を発した一冊

日本のリベラルを自認するメディアの独善的、
偽善的本質を喝破した痛快な一冊。

日本には、
真の意味でのリベラルは存在しない。

寧ろ、
リベラルは保守政治に対峙する必要な勢力たるものなのに、
ただ無責任に国民を扇動し、
揚げ足取りに終始する護憲派メディアに強烈な一撃を加えたのが本書である。

ただ単に、
著者の思想信条をメディア批判にかこつけて披歴しているだけなら、
さほどの面白さはなかったかも知れない。

しかし、
メディアという重要な媒体に、
それに携わる者たちが、
その責任ある立場にも拘わらず、
その姿勢のままでよいのかという重大な問題提起を行っているのが本書の最も大切な部分なのである。

保守の論客としての著者が、
リベラルを自認するメディアに、
真のリベラルとは何かを教えている。

逆説的手法をもって、
リベラルを応援していると言ってもよい。


実は、
良識的な国民の多くが、
毎日のように垂れ流される所謂護憲派メディアの金太郎飴のような一面的な論評の仕方に辟易しているのだ。

リベラルを自認するなら、
その立場で責任ある報道姿勢を貫けと主張しているのである。

事実にもないことを、
報道の名で垂れ流し、
まともな取材もしないで記事を捏造して、
その場をごまかす手法に、
多くの国民が気が付き始めている。

メディアの自殺行為にも等しいこうした報道姿勢が、
まともなジャーナリズムを潰していく。

考えたくもない、
ジャーナリズム不在の暗黒の時代を、
メディア自ら突っ込んで行こうとしている。

気が付いた時には、
健全なメデイアが失われていた・・・。

そうなっては遅いという警告の書が本書なのである。


マスコミ志望の若者には、
是非、
読んでおいてほしい本である。