「紅い蝶」「眞紅の蝶」の世界が好きな人は是非

読み終えるのが惜しいと感じるほど充実した一冊でした。


設定資料はその殆どにディレクターの柴田さんのコメントが付いていて、
それだけ読んでもかなり読み応えがあります。


・キャラクター、
画像
天倉姉妹の服装のデザイン画がたくさん載っています。
本編では語られていない姉妹の設定も。

皆神村の景色CG、
ムービー絵コンテが本編全てではなく一部ですが載っています。

特に絵コンテは、
この表情（動作）にはこんな意味があったのか！と発見が一杯でした。


・ディレクターの書いた初期草稿・各章の見所解説
「眞紅の蝶」が小説の形で書かれています。
本編のEDのどれでもない結末となっています。
姉妹それぞれの心情も詳しく描かれています。
各章の見所解説は特に「紅い蝶」からの変更点について詳細に語られ、
追加シーンの解説や没ネタ紹介あり。


・座談会・天野月さんインタビュー
座談会では「社長が訊く」での話を深く掘り下げ、
追加シーンやEDにも触れられています。

天野月さんのインタビューでは「くれなゐ」の制作秘話の他、
「くれなゐ」の英訳詞と歌詞の意味と意図（意訳）、
英訳の過程も一部紹介されています。


・攻略
過去作の攻略本（〜ノ書）と同じような感じ。
紙面が大きいためマップが見やすいです。

ただ、
霊リストの撮影の難しい浮遊霊については攻略法の説明が簡潔すぎるかもしれません（特に子供系）。

巻末にゲームのテキストアーカイブがあるのは嬉しかった。
霊石ラジオの台詞も網羅。


・ED解説
ディレクターによる全EDの解説。
「凍蝶」の繭が一体どういう状態なのか等の疑問が晴れました。

それから現在入手困難な「怨霊の刻」掲載の「紅い蝶」EDの解説が再掲されています。


「紅い蝶」「真紅の蝶」の世界と物語が好きな方、
そして読み物が好きな方に特にお勧めしたいです。

しかし他レビューの方の指摘の通り、
かなり読み物寄りなので設定画など絵・画像を見たい方には物足りないかもしれません。