存在感の饗宴

ハロープロジェクトの７グループ各々の曲14曲と、
３曲の舞台の曲で構成されています。
この並びがまた偶然の奇跡を起こしている様な感じを最後まで聞いて思いました。


まず今年３月に活動停止を発表したベリーズ工房から始まりますが、
１曲目の１人目の声からもう、
えも言われぬ気分になります。
もち論歌っている人が分かるからそう感じるのですが、
もし知らなくても一気に某かの世界に引き込む力がその歌声にあるのを感じるのではないでしょうか。
感慨深いものがあります。


その様に私はハローの曲をよく聞きコンサートにもよく通った今年2015年だったですが、
同時にこのCDで初めてハロープロジェクトに接した人にはどう聞こえるだろうかを想像しながら聞きました。
時代の傾向でもありますが応援ソングが大半を占めています。
人生の指南書と言うか、
こうした方いいという。


もともとハローには、
物語や情景が浮かぶ歌が沢山存在していました。
学生同士の淡い恋愛も、
夜の街を思わす歌も。
家族の日常や親子関係など様々で。
けれど今ハロー内のグループ数は増えていますが、
歌の種類は逆に反比例して減っている情況だとこの１年の作品群から分かりそうです。
歌に絵が浮かばない言葉の羅列の歌が昨今の潮流だとしても、
かつてはあったのを知っていると寂しいです。


しかし、
この１年の曲はハロープロジェクトの新しい扉が開いた年と言える様な、
各グループの表題作になるだろう曲が集まった年。
これ程まで集まった年があるのは後世から振り返って見た時にきっと稀な、
画期的な年に思えるのではないかと思います。
両手を広げて歌うのが似合う歌が多く、
声量がある程大きな曲になるだろう曲が揃っています。
ここに素晴らしいダンスもあるのですよと言いたくもなります。
そして物語性抜群の曲がもう持ち味になっている新生カントリーガールズの存在感も。
℃-uteは鈴木愛理さん主導でもない歌でさらに歌の幅を広げています。