ロバート・ショウ、ロバート・ショウ、そしてロバート・ショウ

仕様も生産国もメディアも異なる商品頁のレビューが共有されているがASIN： B0009Q0J9M、
JAN：4988135557247（2005年邦盤DVD, WB社）のレビュー。
ご注意ください。

原題：Battle of the Bulge, 1965年、
米、
カラー、
167分、
ケン・アナキン監督。
ヘンリー・フォンダ、
ロバート・ショウ、
ロバート・ライアン、
テリー・サバラス、
チャールズ・ブロンソン、
ピア・アンジェリ出演。
オリジナルデータ、
簡単な商品仕様・他商品情報は文末にあります。


一部にミニチュア、
模型を使いつつも原則実物の戦車（再現の正確性は他レビュー参照）、
本物の火薬を使った戦闘シーンは、
スコープサイズ画面とあいまって凄い迫力。
あるレビュアーさまが戦争映画ではなく戦車映画というのも分かる気がする。
この魅力は先行レビュアー様方にお任せして・・。


私には俳優たち、
特にドイツ軍戦車隊指揮官マルティン・ヘスラー大佐を演じる、
ロバート・ショウに尽きる。
戦史に詳しい人には異議・不満があるだろうけれど、
そうではない私のような映画ファンには、
ショウの存在感は特別な感慨を抱かせ、
本作の誰よりも観た者の胸に残る。

冷酷だが、
残虐ではない男。
戦うことが生きること。
勝利とプライドと栄誉。
戦争が永遠に続くことを願い、
戦場が家庭と言う男。
道徳は別として、
極端にいえば映画の魅力の半分は個人的には俳優としてのロバート・ショウ。
彼のおつきの初老のコンラート伍長（ハンス・クリスチャン・ブレヒ。
素晴らしい。
実際ドイツ陸軍兵士として東部戦線に出征）との友情と訣別。
マルメディ事件を知った時の反応。
そしてブロンソンとの応酬（ここのブロンソンの啖呵が見事）。
なんでもないシーンの表情、
声音に引き込まれる。
俳優を見るという楽しみをショウは思い出させてくれる。
つくづくいい役者を早く亡くしたことが悔やまれる。