夜中に人形を見るのが怖い人は無理しないで！

Blu-rayリリースを我慢できず、
リマスター前の2003年版DVD･吹替なしを、
それでも結構な値がしたのでamazonで中古購入した。

人型人形を世界で最も怖がっている民族かも知れない日本人にとって、
この映画には急所を見事に突かれてしまう。

まさか子供のオモチャが!?　確かに視界に入っている筈なのに目の前の邪悪な存在に気付かない登場人物達。
何とか教えてあげたいのに声が届かないもどかしさに、
観客は一様に焦らされまくる。

40年前の作品ながら、
メカトロによる豊かな表情変化がやけに憎たらしいチャッキー、
人形目線のローアングルからの寄りは、
ジョーズ張りに恐怖を盛り上げる。

建物の外階段を独りで昇る人形の動きは微妙にぎこちなく、
凶器を握る手すら小さ過ぎるのに、
下品な声で非情な悪態を突く殺人鬼。
そのギャップの凄さたるや夢に出るインパクトだ。

斬新な着想とシンプルなシナリオが光る初代チャッキーの面白さと完成度はシリーズ随一。

DVDでも充分に脳裡に焼き付く稀有な快作だが、
一日も早い、
吹替付きBlu-rayの鮮やかな廉価版発売を期待したい。