キャーキャー言ってください

島本理生の書き下ろし小説の映画化です。
「この恋愛小説がすごい」1位「本の雑誌が選ぶ上半期ベスト10」1位、
本屋大賞で6位に選出されるなど注目を集めた島本さんの代表作です。

監督は、
世界の中心で、
愛をさけぶの行定勲。
スワロウテイルで岩井俊二監督と組んでいた人です。
行定・岩井色が強く出ている、
モジモジした恋愛映画だと思いました。
タイトルのナラタージュとは、
回想シーンに多く用いられる、
人物の語りによって過去を再現する手法のことを指します。
筋道を語るナレーションと写真などをつぎはぎするモンタージュを合わせた造語だそうです。

原作通りにベッドシーンやキスシーンが描かれ、
これまで清純派の印象が強い有村架純が大胆に挑戦しています。
有村さんはどこか切なさを残しながらの熱演で、
なかなか良かったように思います。
坂口健太郎くんのクソ野郎の演技も自然でよかったです。

ただし、
何と言っても松潤ですかね。
ファンがキャーキャー言いながら見るんでしょう。
過剰な演技をしない演技といった感じでしたが悪くはなかったと思います。

高校教師と生徒による禁断の純愛物語としては、
高校教師（真田広之と桜井幸子のテレビシリーズが一番）を超えるものはないと思いました。