ゲームオッチも元気に動くぞい!
 散らかった息子の部屋を片付けていると、
おかしな板状の電子機器を発見した。
黄金色の金属板の中央が方形に抜け、
そこに真っさらな液晶画面が開けていた。
何十年ぶりだろうか、
こんなモノを見るのは。
「ゲームオッチか・・・」そう呟いて、
本体を反転させ電池蓋を開けた。
案の定、
電圧の落ちたボタン電池がピョコっと2つ飛び出てきた。


 早速、
新品のLR44を嵌め込む。
すると、
鮮やかにタコの絵柄が液晶に浮かび上がった。
「オクトパス・・・息子の誕生日に買い与えた初めての電子ゲームだ。
」それに関わる事実譚が記憶の片隅から掘り起こされるより前に、
画面自身がそれを私に教授していた。


 パラシュート、
マンホール、
ドンキーコング・・・箪笥から次々と彼が保存していた古びたゲームオッチが現れた。
これは、
テストで80点をとった時のご褒美。
これは、
部活動で地区優勝した時のお祝い。
こっちは、
新タイプで画面が上下に割れている、
2人で点数を競って遊んだっけ・・・。
忘却の彼方よりの来客者が、
突然、
次々と目の前に現れた。
記憶の糸が(LR44)というボタン電池により、
より明確に繋がったのだ。


 当時、
ゲームオッチは6千円もした。
滅多に玩具を強請(ねだ)らない小学生の息子に、
これら高価な電子ゲームを与えた時の喜びは相当なものだった。
友達と遊ぶんだ、
時計代わりに机に飾るんだ、
と大喜びした無邪気な表情が忘れられない。
「大事にしろよ」そう言って、
紛失させない程度の期待を込めた、
私の軽い戒めの言葉を妄信し、
こんなモノを後生大事に保管していたのだ。
その息子の心優しさと清らかさを、
今更ながらに知った。
優しい子供だった。
忍耐強い子供だった。
脳裏に去来するビジョンは、
幼く溌剌としていた息子と、
幸せな家族団欒の日々、
そして立派に成長していく彼の瞬間々々の残像だ。
消えては現れ、
現れては消える、
そう走馬燈のように。
そして、
ゲームオッチの絵柄を確認する度に・・・、
その思い出に浸る度に・・・、
ドンドン電池が消えていった。
現実、
ゲーム機につき電池が2コづつ消えていく。
そして、
10コ全てを使い切った頃、
不思議なことに目の前の画面がぼやけて曇っていくのが判った。


「おじいちゃん、
どうしたの?・・・泣いてる」
LR44 アルカリボタン電池(10個パック)

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