「良心的選択」による世界の改変に圧倒される巻。

　選択肢＆ヒロインたちに翻弄されながらも

　「ミッション」を遂行しようとする主人公の姿を

　萌え的サービス精神とサスペンス的盛り上げを

　融合させた手法で描いた第９話と

　ミッション＆選択肢に苦しめられながらも「良心」を失うまいとした

　主人公の選択によって

　恋愛サスペンスが「番外編的ドタバタ喜劇」へと変化する光景に

　圧倒される第１０話を収録した巻であります。


　（１人のヒロインに「複数の萌え要素」を与えることによって

　外見以上の深みを持ったキャラクター作りがなされている点や

「気合いの入ったモブキャラの描写」が作品の不条理喜劇性を

　高めている点も見逃せません。
）

　まさに「米ドラマ的スタイルと萌え作品の定番が奇妙な形で融合した」

　巻であると言えるでしょう。


　（その反面、
全１０話という制約が

　登場人物の心境＆謎の答えを描く余裕を奪っている面も感じられるため

　シリーズを継続させることによる「成長」が必要な作品であるという

　印象もぬ食えません。
）