劇場版を補う内容

【あらすじ】

11年に一度の祝祭を迎えるとあって、
正十字学園町はお祭りムードに包まれていた。

しかしそんな最中、
燐は祠に封じられていた悪魔の封印を解いてしまう。


正十字学園の理事長を務めるメフィストに、
祭りの間だけ悪魔を預かるようにと言われた
燐は、
彼を≪うさ麻呂≫と名付けて可愛がる。


最初は頑なだったうさ麻呂も、
燐の素直な心に触れて信頼を寄せるようになる。

だが、
悪魔は祭りの期間を終えたら封印しなければならない。


その事実を前に燐は――

【感想】

劇場版を視聴した上での感想になります。


小説版は劇場版と殆ど同じですが、
ところどころ補足が入っていて、
劇場版を補うような
内容になっていました。


その時その時のキャラの心情がしっかりと文にされているので、
ああ……あの時はやっぱり
こういう気持ちだったんだ……と、
再確認したり、
劇場版では描かれていなかった裏設定が
さらりと書いてあったり、
劇場版を見てから読んだ方が面白いのではないかと思いました。


勿論、
小説版を先に読んでも問題はありません。
むしろ劇場版より詳しいです。


特に、
台湾支部の上一級祓魔師・劉成龍の背景や心情が細かく書かれている点が良かった
です。


文章については、
流れが悪いかな……？　という個所が幾つかありましたが、
それほど
気になるものでもなく、
全体的に読みやすかったと思います。


劇場版でも泣かされましたが、
小説版でもほろりとしました。
本当にいい作品だと思います。


劇場版に感動された方にも、
これから劇場版に触れると言う方にもお勧めしたい一冊です。