”背景”の描き方が載ってる本

本の構成として、
ダウンロード可能なブラシの説明が2ページ(Photoshop CC用)、
表紙の絵の軽いメイキングが2ページ、
背景に対する基本的な考え方・明暗や反射光などの構成要素の要点のまとめが20ページ、
以降背景を構成するパーツや空間の描き方が100ページほどあり、
最後にこの本で取り上げたテクニックを使っての1枚の背景のメイキングが数ページとなっています。


まず思ったのがこの本は絵が上手くなるための本ではないです。

背景(風景の上にキャラクターが乗っていてそれをどのように見せていくか)が上手くなるための本ですね。

著者が絵が下手とかそういうことではなく、
正直ここまで載せていいのかと思うほどに背景のためのエッセンスが凝縮されて詰まってるという意味です

デッサンの仕方や物の形の取り方を基礎から順々にという本ではありません。

現実世界を人が見た時、
あるいはカメラを通して見た時、
どのように映り、
それを背景として描くのに必要なことは何かという逆算的な見方で解説しています。

間違いやすいNG表現例も要所要所に載っており、
かなり分かりやすいです。

デジタル作画法 アニメで見た空と雲のある風景の描き方という本といい補完関係にあると思いますので、
そちらも読むといいかもしれません。


手法はPhotoshopの機能を駆使しており、
パースが付いたもの・連続したものは平面で描いて並べて後で変形する、
フィルターで作った素材を元に描き足したり間引いて完成させたりなどのテクニックが載っています。

ブラシのタッチの出し方やPhotoshopの機能をある程度使えることが前提であり、
全くの初心者は別の本やサイトで学習が必要かと思います。