意外と作者の特質が顕われた作品
ひと言で言うなら、
とりとめの無い、
曖昧で、
どこへ向かっているのかわからない小説。
饒舌だけど説明も解決もされない。
読み終わっても「で、
僕はどこにつれて来られたの?」と戸惑ってしまう人も多いかも。
ただ、
氏の作品で明確ですっきりとした読後感の作品って有っただろうか?見知らぬ異界を場所を逍遙するような感覚、
見えている物とその背後にある見えない物の、
ずれつつ重なるような感覚が森見作品の真骨頂であり、
実世界での論理的な帰結は重要ではないのだろう。
ただ、
この作品は、
氏の作品の中でも構成がうまく言っている方だとは言いがたく、
小説としての完成度はやや低く感じます。

私はホラー・オカルト小説が好きなのだが、
ヨーロッパ系の作品はあまり好みではない。
それはすぐに神や悪魔が登場しキリスト教的二元論で説明しがちだから。
せいぜい二千年程度の深みしかない。
対して、
アメリカの怪奇小説はずっと怖い。
クライヴ・バーカーやポー、
ラブクラフトの小説は地の底の底、
闇の中の中、
人間以前の、
人が真に触れてはいけないものを描いているように感じる。

日本の怪奇系の小説では、
仏教的、
あるいは神道的な論理に囚われて平凡な世界観しか得られていない物が多いが、
森見氏はさらに深い闇を観ようとしている、
あるいは闇に魅せられている。
この「きつねのはなし」ではきつね面や稲荷神社等、
神道的モチーフを使っているが、
氏の描くきつねも稲荷も、
神道以前の太古の闇へつながっている。
なんとなくバーカーやポー、
ラヴクラフトに通じる物を感じ、
そこが私には魅力だ。

ところで、
最終話「水神」で唐突に水が溢れ出し全てを流してしまって終わり、
と言うのに困惑した人も多いんじゃ無いだろうか。
で、
私なりの解釈をひとつ。
これは多分ラブクラフトのクトゥルー神話のイメージですね。
主人公一家の代々の当主は「古きもの」に取り憑かれ何らかの契約を交わしている。
「宴会」も契約の履行のひとつ。
そして「古きもの」の力の発現の表現として「古きもの≒インスマウス」のイメージから「生臭い臭いのする」水のイメージを使ったのでしょう。
琵琶湖という設定も有るし、
幻術と言う単語が何回も出て来るから、
多分、
果心居士の水を使った幻術(小泉八雲 果心居士のはなし7)のイメージも重ね合わせていると思う。
きつねのはなし (新潮文庫)

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