本件でなく「別件」。正史による非情。
本件でなく「別件」。

タイトルの非情さは作者が読み手に突きつける
刃の切っ先のようではないか。

正史が圧殺した草民たちの咆哮と慟哭は
あくまでも本件ではなく別件に過ぎない、

という非情さだ。

それぞれの憂国と、
それぞれの救国は
血溜まりの中でもつれ合う。


物語全編は3人称1視点で描かれてはいるが、

視点は章ごとに異なる。

ひとつの章は、
ひとりの登場人物の視点に限定されており、

神の視点で俯瞰される記述はない。

これは他の船戸長編にも採用されている手法だ。

章ごとに一寸の虫、
つまり、
ひとりの登場人物の五分の魂を
生々しく描き出す効果を、
この手法はもたらしている。

だから描写は叙事に徹しておらず、

それ故に、
この小説はハードボイルドではない、

と思うのだ。


物語の背骨は
18世紀のユーラシア大陸を串刺しにするダイナミックな歴史観だ。

東欧と極東を貫く、
この壮大な視点は
多くの読み手を陶然とさせるが、

この切り口は実際の歴史研究の場でも
指摘されたり議論されていることなのだろうか。

作者による完全なフィクションなのだろうか。

ぜひ専門家の見解をうかがいたいものだ。


という事を考えたのは、

この物語で描かれるユーラシア大陸の東西のパワーバランスで
1939年のノモンハン事件を連想したからだ。

ソ連軍の主要軍力が欧州に集中する状況で
モンゴルで発生したソ連と日本の武力衝突は
その後のドイツとソ連によるポーランド侵攻に結びつき
第二次世界大戦へとなだれ込む。


スターリンがナチスドイツの動向を懸念している隙に
東を攻めようとする関東軍(ノモンハン事件)。

エカテリーナ2世の南下政策を妨害しようと奔走する
救国ポーランド貴族(蝦夷地別件)。


作者が到達する最終地点が満州国演義であったことと
無関係ではないのではないかと、
蝦夷地別件 上 (小学館文庫)

その他の感想

大きめのボールで泡立てることが必要
最強か?
会話形式で書かれ、『表現英文法』よりも気軽に英文法を学びたい方に
原点回帰したような安定感
そして木は幸せだった…のかな。
イイです
パンやお菓子作りにとてもおすすめです
無理に買うほどのものではない
レザーとストーンの色
これはおもしろかった!
ストーリーはともかく
異文化の優しい交わり
1冊だけにしましょ
探していたシャワーヘッドはこれでした。
ウオーキングにぴったし
百合作品としての質を追求して欲しい
今年は・・・
定番中の定番でしょう
愛とは
遊びであればいいと思う
日常使いには十分です。
特殊なカード・・・^~^って感じです。。。
自分の力で成長バリュー株を見つけられるようになる本
この本には、新しい説明方法があったり、新しい概念での説明がありますよ
まあまあのでき。
WordPressが理解できた
セイコーの腕時計
過度な期待はしない方がおすすめ。
これができたら人生変わる
世界観 二重丸◎
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