感無量です

半信半疑でしたが、
あとがきまで読み終えて、
本をパタンと閉じたとき、
胸に残ったのは、
妹尾先生への感謝と、
またいつでも彼らに会えるんだ、
という温かな気持ちだけでした。


広げていた風呂敷を、
きちんと畳んで、
でも、
畳みすぎず、
最後まで、
一緒に旅してきた読者に想像の余地を残してくださいました。


ぴっちりと閉じられなかったこの世界の先に思いを馳せるもよし、
旅の日々を振り返りたければまた始めから読み返すのもいいでしょう。


私は今『 竜の哭く谷』が読みたくてたまりません。

あのときの少女が、
時の彼方から微笑んだ気がしました。


8年です。

完結を待っていたファンに、
特に途中で脱落されている方に、
期待が裏切られなかったことをお伝えしたい。

完結してから読もうと思っているファンタジー好きな方々にも、
心からオススメ。


地味なようで、
華やかな宮廷の権謀術数あり、
年の差と身分差のラブロマンスあり、
主従愛あり動物愛あり、
盛りだくさんでも破綻を来さない、
有数の無国籍ファンタジーとして堂々の完結です。

鳥達と共に北の大地を駆け、
羽ばたきましょうぞ